west×School Parodexi ※BL

18. Orange side ページ19

※少し時間が戻ります。

✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄



濱ちゃんがじゃんけんに負けて、渋々中間先生を呼びに行ってから5分くらいたった。


「濱ちゃん遅いなぁ...」


自分から行かせておきながら、遅いと文句を言うこいつは

現生徒会で唯一の2年、2-Aの重岡大毅、役職は会計。

生徒会のパイプ椅子に、両手を足の下に入れながら、両足をプラプラさせ、飽きた様子で座っている。


「ちょっとは待ったれや。」


と俺がツッコミを入れると、


「どーせ、濱ちゃんの変わりに俺が行きたかったとか思っとんのやろ。」


とにやりと笑ってこちらを見てくる。


「あほかっ!思ってへんわ!」


と、どうせバレる嘘をつく。

心の底では、俺が負けてれば良かったなんて思っていた。

それなら中間先生に1人で堂々と会いに行けたのに。



俺はずっと、1年の時から中間先生が好きだ。

きっかけは小さな事の積み重なりで、

俺らが1年生の時、俺と濱ちゃんのクラスの担任が中間先生だった。

今でこそ、濱ちゃんを含め沢山の友達ができたが、その当時、周りが知らない奴ばかりという環境に全く慣れなかった俺は、クラスにうまく馴染めずにいた。

そんな時、俺に声をかけてくれたのが中間先生だった。

そんな中間先生の優しさに触れていくうちに、俺の心は「信頼している先生」から「好きな人」へと変わっていた。


続く

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