56話 ページ7
一人、二人といかにも悪そうな顔の奴らが部屋へ集まってきた。
そしてその周りをマフィア数人。
いけ好かない奴もいる。
9月3日、夕方。
結局まる一日以上無駄に部屋で過ごし、集まる雇われ主達を横目に見ながらパソコンをいじったりしていた。
その間、クラピカからの連絡はなかったが不思議とクラピカは生きていると確信していた。
パリストンからのメッセージを開けばこちらの苛立ちをさらに増幅させるほどどうでもいい内容だったので無視をした。
数人とは一言も喋らないまま時は過ぎる。
その時、ドアが開いた。
入ってきたのはどちらも顔見知りの"ゼノ"さんと"シルバ"さんだった。
「全員揃ったようだな。」
いけ好かない奴が指で人数を数え始めた。
「いや、まだだ。」
「何でだ?チームは9人のはずだろう?」
「ノストラード組が1人新たに連れてくるそうだ。」
「チッ、またインチキ野郎お得意のおべっか攻撃か。」
口だけは達者だな。
見るからに無能、何もできなさそうだ。
二人のうるさいマフィアが話していると、またドアの開く音がした。
「今度こそ全員揃ったようだな。」
入ってきたのはクラピカだった。
やはり、私は間違っていなかった。
クラピカはこちらに気づいたようだった。
目線が合う。
「早速だが依頼は幻影旅団の抹殺。今夜再開されるセメタリービルでの競売に奴らがまた来るかもしれない。」
マフィアは十老頭、もしくはその下から教わったであろう話をつらつらと話していく。
「そのビルの詳しい見取り図を用意してくれ。」
「周囲の地図もだ。」
「連絡の際の呼び名を決めておこうか。」
「色で良いだろう、俺はブルーと呼んでくれ。」
「....俺はレッドがいい。」
こいつ等、全く使い物にならないな。
「まるでゴッコじゃの...。」
近くに座る爺さんがぼそっと呟く。全く同感だ。
「ん?なにか言ったか?お前ら何色にするんだ?」
「シルバ。」
「ゼノじゃ。」
「シルバーにゼノ...。」
「ゼノ?」「ゼノって何色だ?」
「二人ともただの本名じゃ。」
「オレの名を呼ぶのは自由だが指図は受けない。オレ達のやり方でやる。」
いつものようになんの躊躇もなく本名を教えるゾルディックに他のものは驚く。
「シルバ...ゼノ...まさかゾルディック家?!
誰も本当の姿を見たことがないという伝説の...。」
「別にワシらは普段変装も潜伏もしとらんのだがのォ。」
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霧雨咲夜@暇人(プロフ) - とっても面白いです！応援してます(o^∀^o) (2020年10月4日 16時) (
レス) id: 6ad849c206 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナイル/手裏剣 | 作成日時：2020年8月2日 17時
