【オリジナル】彼女たちは。 (ページ2)

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彼女たちは。ページ2

彼女は荷物を持って外へ出た。

結局…結局変わってないじゃん…。いくら苦しむ人がいたって…誰も、社会を変える権利のある人は誰もこの世の中を変えてくれないんだろ…。そんな彼女の心が見えた時は心が締め付けられそうになった。ごめん、ごめんなさい。

突然彼女は走り出して、沢山の人が行き交う交差点のど真ん中に立ち、声を張り上げて叫ぶようにこう言った

『…日本の政治家なんて死んでしまえ～～～ッッ！！！！！！』

沢山の人が彼女の言葉にギョッとして振り返った。
そしてぽつ、ぽつと他の人の声も違う場所から聞こえてきた。

「お前らが居たって何にもかわんねぇんだよ！！！！！」

「このゴミ政治家どもがああああああ！！！！」

全て政府を批判するものだった。
だが、彼女たちはやめなかった。
そこらじゅうに彼女たちを監視している監視カメラがあったと知っていても、やめなかった。

「お前ら政府のせいで苦しんでんだよ！！！！！」

「一般庶民に政治をさせろ！！！！！」

ついには彼女たちの人数は100を超えた。
SNSで拡散されたものを見て来たのだろう、【日本の政治に終止符を！！】などと書いている札を持っている人も居た。

そしてついに彼女は挑発に移った。
彼女は防犯カメラの前にスッと立ち、こういった。

『ゴミ政府よく聞きやがれ！！これが社会の声だ！！！！やめてほしいなら止めてみろこのクズが！！！！！』

そしてそれを見ていた政府も痺れを切らして、動き出した。…警察を出したのだ。いくら彼女たちでも警察には勝てない。そして主謀者の彼女が捕まればきっとタダでは済まない。彼女にこんな未来を背負わせているのは私だ。ごめんなさい、本当にごめんなさい。
私はしばらく彼女を見るのをやめて、泣いていた。