25話「爆弾投下」 ページ26
「もーごめんなさいね、気にしないでね。この人ったら、Aのことになるとすーぐこれなの」
「いえ、全然。むしろ上がり込んでしまった俺たちが悪いんです。すみません…」
「そうだよ。早く帰ったら?」
「この大根…凄く美味しいです…!」
「ほんと!?お口にあってよかったわ!まだまだおかわりあるから沢山食べてくださいね…!」
「ちょっとママ!!なんでそんな嬉しそうなんだ!」
「だってご飯は人数が多い方が美味しいじゃない」
もりもり鮭大根を食べる先生をじと…と見つめるパパの隣で同じように、竈門くんに冷たい視線を送るむいたん。美味しいです!とこちらもモリモリ食べてらっしゃる。2人の無言の圧力は効いてないみたい。ママンはそんな皆を見て嬉しそうにしている。
なんだこの地獄絵図は。私にどうしろと。どうするのが正解なんだ。誰か私に教えてくれ!私はただ平和に温かいご飯を美味しく食べたいだけなのに!めそめそ。
みんな食べ終わり、食器を洗い場へと持っていく。はぁ、やっと開放された生きた心地がしなかったんだよ勘弁してくれ。
「俺も手伝います!」
「いいのよ、お客さんなんだからゆっくりしてて。…そうだ。いいものを見せてあげる」
嫌な予感。とても嫌な予感。どこだったかな〜と部屋を出ていったママン。テレビの方を観ると、大の大人男2人仲良くすわって番組をみてる…と思いきや、ぱぱの視線は相変わらず先生。いや、見すぎだろ。その手にはビール。普段あんまり飲まない方なんだけど。
「あったあった。これよこれ!じゃーん!Aの小さい頃のアルバム!!!!」
「ブッッッ」
思わず吹き出しちゃった。まってまって、え、何を勝手に人の幼少期を晒そうとしてんだァ!!しかも食いついてるし!!
「いいじゃないのよ減るもんじゃないし」
「減るわ!!!私のライフと、この複雑な年頃ならではの乙女のハートが…」
「はいはい」
「うわ適当!!!」
げっ。見ると「これは3歳のときでなぁ…」とビールの缶片手に語っているぱぱ。さっきまでのバチバチにどこ行ったんだよ。敵意剥き出しだったむいたんまでもが仲良くぱぱの話を聞いている。こいつらダメだ。
仕方なく、キッチンへ行き皿洗いを手伝う。
「ママに似て小さい頃から美人なんだAは!」
「確かに。小さいA可愛い。写真撮っとこ」
「でもあれですね。目元は…ぱぱさん似、ですね」
「…!!わかるか!!そうなんだ。目元は僕に似てるんだ…!」
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雲雀浬 - あっ!言い忘れてた、剣道部でーす!続き楽しみにしてるよ!頑張ってね! (2020年5月15日 2時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
雲雀浬 - はじめまして!雲雀浬です!すっごく面白いです!伊之介可愛い!!!!むふふ♪あっ!あと、冨岡さんは、ウ冠ではなく、ワ冠ですよ!続き、頑張ってください!! (2020年5月15日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - すれぃさん» 山本氏書きやすくて…ついつい多めに出しちゃってますね……笑 優しくていい子なのでそれもありですね!おっと誰か来たようです(茶番やめな) (2020年5月14日 17時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
すれぃ - もうなんだか山本くん落ちでも良い気がしてきました(あかん) (2020年5月13日 22時) (レス) id: a4dc3297d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - メイアPさん» 嬉しいコメントありがとうございます!そうですね…自粛が続き、ストレス溜まりやすかったりしますもんね…そんな中で少しでも楽しんで頂けたなら本望です…!更新頑張りますね!!!! (2020年5月9日 11時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなた | 作成日時:2020年3月28日 12時