２話 ページ2
なんなら久々に飲もうと誘われ通話から２日後、喜び勇んで飲みへと馳せ参じた。
会場は私の職場のすぐそば。
近いお陰で早く到着して、はしゃいでるみたいで恥ずかしい。
お店に入ると一番奥のテーブルに案内された。
そこには通路に背を向ける形で男の人が既に座っていて、グルさん？トンさん？どっちにしても早いわ、と思って見たら、スーツでメガネの知らない男の人だった。
「Aちゃんやろ？」
「え？」
「まあ座って座って。んで自己紹介しよ、な？」
私が男の人の正面に座ると、男の人は煙草を灰皿に押し当てて姿勢を直す。
「僕、グルちゃんとトンちといっしょにやってる者で、鬱先生ですー。
よろしくね」
「えと、２人の昔からの友人のAAって言います」
「聞いてる聞いてる。どんな人かと思ってたけど可愛い子やん!!」
お世辞でもサラッと言えるってすごいな…。
「そんな可愛かったら当然彼氏とかいるんやろ？」
出会って数分で何の話だよ。
「いたらシナリオなんて書いてませんよー」
「それもそうか。てか、言葉、綺麗に話すけど、関西の人じゃないの？」
「いえ、母の方針で厳しい標準語教育を受けていました」
「なにそれｗ」
「母はこっちに嫁に来て、方言で良い思い出がなかったみたいで。
それで、私もどこに嫁に行くか分からないからどこでも生きていける標準語を話しなさいと」
「最初から僕がお嫁さんにもらうって分かってればAちゃんのかわいい関西弁聞けたのかもしれないのかあ…。
あ、じゃあさ、ここは放って今から違うお店行かへん？
僕が手取り足取り関西弁教えてあげるから」
「なにしとんねん」
響き渡る低音。
「グルさんお疲れ様!!こちらへどーぞ!!」
なんかすごい口説かれたのだが!と泣きつきたいのを我慢して奥へと座りなおす。
「え、グルちゃんもう来たん？」
「もうって約束の５分前だ。
それよりもなにAのこと口説いてんだよ」
「あ、聞いてた？」
「お前が緩くて気持ち悪い顔で女前にしてたら大体口説いてるからな。
それにAが目で助けを求めてる」
「グルさん･･･」
「悪いがコイツはこうやから上手いことやってくれ」
「助けてくれるんじゃ…？」
「止めても止まらん」
「グルちゃんの制止で止まってたら僕もっと真っ当に生きてると思う」
自覚はあるんだ。
「鬱先生も、こいつ、そういうのあんま得意じゃないからやめといて」
「僕が得意にしてあげよか？」
「お、お断りします…」
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煌月(プロフ) - 綾鷹緑さん» ご指摘ありがとうございます。参考にさせていただきます。話している人の頭文字のひらがな、もしくはカタカナの記載を部分的にしているのですが、もっと広域的に必要、という解釈でよろしいでしょうか？ (2017年6月23日 21時) (
レス) id: d216df1310 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹緑 - すみません。ちょっと言いたいことがあるのですが、誰がどのセリフを言っているのかわかりません。なので、セリフの前に、鬱「」という風にしたらいいのではないでしょうか？上から目線すみません。 (2017年6月23日 21時) (レス) id: 2a1f9e77ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煌月 | 作成日時：2017年5月29日 15時
