13話 ページ13
左肩が、痛い、熱い、湿っている。
ただ右じゃないのは良かった。
銃を構え続けていると廊下が騒がしくなってくる。
誰でもいい、入って来い。
「なんや!!」
扉が勢い開いた音と共にコネシマさんの慌てた声がした。
カヅサの注意がそっちにそれる。
それでも軍人ですか？ガバガバすぎるんですよ―――。
距離を一気に詰め、銃把でカヅサのこめかみを殴りつける。
最大限の力が入ったらしく、カヅサは倒れこんだ。
「コネシマさん、ロープ!!エール中尉を拘束します!!」
倒れたカヅサに乗りながらここに来ていちばん大きな声を上げる。
「え!?あ、分かった!!」
「どけ」
「総統」
「しばらく起きないだろうが、コイツの拘束はこっちでやっておく。
お前が乗ったところで軽々と逃げられるやろ」
「総統がすることではありません。
害為す可能性が低くなったとはいえ、運よく目覚められたら私の立場がありません」
「安心しろ、コイツには負けん。大先生!!おるんやろ!!」
「はいはい、お呼びでっか？」
「ふざけてる場合じゃない。Aが負傷した。看てやってくれ」
「あ、さっきの銃声これか」
「A!!ロープ持ってきた!!」
「コイツ縛れ。で、上に運ぶ」
「おっけー。どう縛る？」
「好きなようにせえ」
「こっちは大丈夫そやな。Aちゃん、行こか？歩ける？」
「肩だけなので、歩行に支障はありませんが…」
歩けなかったらお姫様抱っこできたのに、と悔しそうに言いながら鬱先生は手を差し出す。
「A、すまんな」
という総統の声を背中に受けながら、応接室を後にした。
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煌月(プロフ) - ななしさん» ありがとうございます！ゆっくりですが更新していきますので、最後までお楽しみいただければ幸いです！ (2017年7月10日 17時) (
レス) id: d216df1310 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - ひとらんカッコイイです。続き応援してます (2017年7月10日 16時) (レス) id: f53aaac50e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煌月 | 作成日時：2017年5月29日 15時
