【学パロ】私の恋人はトラファルガー・ロー

33優しい人 ページ33

扉の向こうには普通のホテルと変わらない風景





机の上には医療道具が置いてあり、消毒液の匂いが充満している






「お邪魔します…」





少し入ってベッドが見えた








ベッドの上にローが寝転がり、その上にロビン先生が馬乗りになっていた








「ロー…」








「あら、ちゃんとノックしたかしら？」







そう言ってロビン先生は笑ってた







正気？もしこんなことがバレたら先生はすぐ移動かクビなのに…




　

ローはその間もずっと黙り込んでた





「……」








何も言えなかった








私ただの惨めな女じゃん。辛すぎる







居ても立っても居られなくて部屋を飛び出した


　






すぐに今見た光景を忘れたかった







いつのまにか涙が溢れてて涙を拭いながら無我夢中で走った









後ろから追いかけてきて腕を掴まれて抱きしめられる。なんて恋愛ドラマのような展開は起こらなかった









曲がり角を曲がってエレベーターの前に着く時








思いもよらぬ人と出会った









キッド「お前…こんなとこいたのか。あいつと会ったか？いただろ？」








キッドに泣いてることがバレないように下を向いて涙を拭いた









「キッド！久しぶり！腕はどうしたの？」








キッドは険しい顔をして私を見つめ、







何も言わずに私の頭を撫でてくれた
　








その優しさが辛くて涙が止まらなくなってしまった








「…キッドはいつも辛い時そばにいてくれるね…」








キッド「るせェよ…」








キッドなりの不器用な優しさがさらに私の心を抉った








キッド「こい」








キッドは私の手を引きエレベーターに入り、私のことをどこかに連れて行った







そこはとあるホテルの一室で扉を開けると物が散乱してることからキッドと誰かの部屋だとすぐわかった






キッド「まあ休めよ、今みんなのとこ戻るのはキツイだろ」








「ほんとに腕大丈夫…」









キッドの腕には痛々しい包帯









キッド「ボード乗ってた時にあいつとぶつかったんだよ」








キッドの言うあいつはローのことだろう









「大丈夫？」










キッド「おれのことなんかどうでもいいんだよ。なんで泣いてた何があった？」







本当のことを言うか悩んだ









でも本当のことを言えばキッドはローを殴り飛ばすだろうな






だから私は何も言わないことにした

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