【APヘタリア】瞳に映らない【アーサー】 (ページ1)

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ねぇ、アーサー

今日何の日だか覚えてる？

今日は私の誕生日なんだよ

今日こそはふたりっきりで、いちゃいちゃできると思ったのに！

……なんでアルを呼んじゃうのさ

｢やあアーサー！ヒーローの俺が来てやったぞ！！｣

｢あ゛あ゛！？なんでお前うちに来てんだ！｣

｢あ、呼んでないんだ｣

｢呼んでねぇよ…｣

アポ無しかい

そう思っていると、アルは容赦なく家の中に入ってきた

そしてすぐそばのソファーに腰掛け、コークを所望するがアーサーに即却下された

まあ今はこの家に無いしね

｢ってゆーか、お前何で来たかちゃんと言え｣

｢えー、言わなくたって分かるだろー。今日はAの誕生日なんだぞ！誕生日パーティーしなきゃいけないんだぞ！！｣

｢え！うれしい、ありがとうアル！！｣

おい紳士、弟の方が気が使えるぞ

呆れながらアーサーの方を見てみると、なんだか微妙な顔をしていた

｢…ああ、わかってる｣

｢まったくー、分かってるんだったら＿＿｣

｢でも今年は祝えない｣

…え？

｢…Aが可愛そうだぞ｣

呆然とする私を、フォローしてくれるアメリカ

でもそれに礼を言えるほど、今の私は冷静ではない

……なんで、祝ってくれないの？

｢ね、ねぇ…アーサー…？なんでそんなこと言うの…？｣

｢今年だけじゃない、これからは…もうできないと思う｣

そうして、彼と私の間の時間が止まったような生活が始まった