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慧side
はぁ、はぁ
やばーい！集合の５分前じゃん！
遅れたら山田に文句言われちゃう
廊下ですれ違った人に挨拶もしないで、急いで楽屋に向かった
「はぁ、はぁ、間に合った！！」
なんとか２分前に着いた！
………！！
どうしよう、この腕時計ズレてる！
廊下で見かけた時計を見ると、５分遅刻してるのがわかった
どうしよう・・
山田に怒られる！殴られるかも、、、
ｶﾞﾁｬｯ
「遅れてごめん！」
楽屋のドアを凄い勢いで開けた
それを見た山田は…
崩れ落ちるようにしゃがみ込んだ
・・・え？
うっそー！
なんで！
なにがあったの！
山田の傍に駆け寄ると、すすり泣いていた
慧「だ、大丈夫？」
涼「うん、ｸﾞｽｯ」
慧「ねぇ、なにがあったの？」
涼「ｸﾞｽｯ 何でもない」
何でもないわけないじゃん！なんで俺を見た瞬間、泣き出すの？？
本当に意味わかんない！
山田に対しての怒りが込み上げてくる
すると、山田はそれを察したのかおどおどしてる
涼「えっと、、、いつか教えるから。もうすぐスタッフさんが来るから、怒ってたら仕事に支障が出るでしょ。今日はまだ教えられないけど、いつか絶対に教えてあげるから。」
慧「わかった。」
今の何？めっちゃ優しいんですけど！
え？この人は本当にあの山田涼介ですか？
昨日まではめっちゃ俺をいじめていたのに、なんでこんな態度なの？まさか、もう元通りになるの？
それは、とっても嬉しいことだけど、こんなに簡単に元に戻るのは嫌だな
今までなんとか耐えてきたのに、あっさり終わるのは流石に、、、
でもやっぱり、さっきの山田の態度は素直に嬉しかった
いじめられる前までは普通だったんだなと思うと、あの頃に戻りたいと強く思うようになる
ずっとそんなことを思ってる間、暫く沈黙が続いた
その沈黙を破ったのはスタッフさん
スタッフ「スタジオの準備が終わりましたので、今から撮影を始めます。移動してください。」
涼、慧「はい…」
なんとも言えない雰囲気のまま、撮影が始まった
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作者名：ぽっぷこーん | 作成日時：2017年9月21日 0時
