元彼×今彼＝方程式の答え【凪 誠士郎】

恋愛は残酷 ページ26

「なんで玲王と別れたの」





学校から帰る時、私と凪くんは帰る道がほとんど同じだからか、偶然私を見かけたのか後ろから声をかけられる





玲王から聞いたんだ











「それ、凪くんが聞いて、どうにかできるの？」









「玲王の事、好きじゃなくなったの？」



「好き」






凪くんが話終わる前に口が勝手に動いた







「好き」




「じゃあなんで」




「凪くんも好きだって気づいたから」








俺が好き


そう言われてから数秒はAの言った言葉の意味が脳に伝わってこなかった。









「凪くんも好きで玲王も好き」




俺の方を振り返ったAは、見た事がないくらい泣いていた。俺がフッた時よりも
そんなAの表情と言葉になんて答えたらいいか分からなかった






「玲王とあのまま付き合ってても私は凪くんとの関係を辞められなかったって認める」





「私は玲王が好きだから、そんな気持ちで付き合えなかった。玲王には、も、と一途でやさし、人がいいに決まってる…！」









「……玲王のとこ、行きなよ」


「……私の話聞いてた……？」














「経験者からのアドバイスだけど」








「好きなまま別れるとさ、俺みたいになるよ」















「俺は、Aの事が好きなまま別れたからこうして身体だけの関係を申し込んで、無理矢理繋ぎ止めようとして。」





「Aも俺みたいにめんどくさい事する事になるよ」







Aは何故かぽかんとした顔をする











「……凪くんは彼女いるんじゃないの…？」



「あれ、あー……んー……説明面倒臭いな」




「とにかくあれはAの勘違い」


「玲王が言ってた」


「玲王も勘違い」


「……なにそれ」








ホントの少しだけAが笑った。
付き合ってられない、みたいな呆れ顔だったけど







「Aが俺の話聞かないで暴言言うから」


「だ、って」









「俺に彼女いたらやだった？」






「……」









「……や。」



















その言葉を聞いた時
隠してた気持ちがふくれあがる









本当はAと玲王が別れたって聞いた時








正直、嬉しかった

俺はモブキャラ(過去編 凪1)→←未体験の感情は想像でしか補えない

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