元彼×今彼＝方程式の答え【凪 誠士郎】

元カレと今カレ ページ1

大好きだった(・・・)人がいた。



でも、そんなの中学生の時の話だし



どんな元カレでも、時間が経てば「あんな事もあったな」って思い出になると思ってた









「A、今日1年記念日だな」


「うん、好き。玲王」


「俺も好き」




今の彼氏、玲王は優しくてかっこよくて本当に素敵な彼氏を持ったと思う



私なんかには勿体ないくらいの彼氏



「ん……」



こうして身体も重ねてきた。
優しい玲王のキスも好き。



何もかも玲王で染まっていった



私は玲王が大好き。




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「紹介するよ。俺の宝物になった凪 誠士郎だ！」





「……」






「え？どうした？A？」



私にとっては当然の反応。






私は中学生の時に、この 凪 誠士郎と付き合っていた(・・・・・・・)




そして




《俺ら、別れない？》




あの日、私はこの人(凪 誠士郎)に振られた





「……よろしく」


「……ども」




そう、私と凪くんは元恋人同士だった



その凪くんが玲王の宝物だって紹介されて。



なんの嫌がらせだろう






「凪、こいつ俺の彼女」


「……へー」



適当な返事をする凪くん



過去の恋愛は上書きする事で忘れられるなんて誰が言ったんだろうね



私はもう凪くんの事よりも玲王が好き。



今ここでそう言い切れる



「玲王、今日一緒に帰ろう」


「あぁ、家来るか？」


「うん、行く」




私は見せつけるかのように玲王とお家デートの約束を交わす。





《別れるって……なんで……》



《Aに俺は合わないよ。》



《何それ……》



《俺、他に好きな人いる》


《……他に好きな人いるのに私と付き合ってたってこと…？最低。》



《もう関わらないで》







……あーあ、やな記憶思い出した。




あんなこんな奴(凪 誠士郎)と付き合ってた事なんてもう忘れたい。



白宝高校に入学して同じ高校だった事は知ってたけど会わないようにしてたし意図的に避け続けてた



なのにまさか今の彼氏の玲王に紹介されるなんて―








その日の放課後



私は玲王と帰る為、約束の校門の前で待っていた




私の方に近づいてくる人影を感じたので足音のする方を見ると





「ちーす」



私が待っていた玲王じゃなくて、凪くんだった



「……」


「ねぇ」


「……私が待ってるのは玲王で貴方じゃないよ」





「今日玲王とAと俺で勉強会って聞いたけど」

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