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父「今日は楽しかったよ。ありがとう」
母「こちらこそ。2人もありがとうね」
貴/せ「ううん/いえ」
父「そうや、最後に2人に聞いておきたいことがあるんやけど、」
貴/せ「?」
父「私たちが2人の、父さんと、母さんに、なってもええかな」
母「...」
お父さんとお母さんが真剣な目で私と折原くんを見る。
貴「!それは、もちろんっ!お母さんたちが幸せなら!!...あ、」
つい、勢いよく言ってしまいハッとする。
貴「あ、えっと、」
すると折原くんが笑って言った。
せ「ふふっ、僕ももちろん。2人が幸せなら」
父「そうか、ありがとうな千羅...A」
貴「!...これから、よろしくね...お父さん」
そう言うとお父さんはニコリと微笑んだ。
母「千羅くん、私も呼んでいいかしら...千羅って」
せ「...もちろん、母さん」
貴(新しい家族、か。お母さんもお父さんも幸せそう)
𓂃 𓈒𓏸𑁍 𑁍𓏸 𓈒𓂃
顔合わせをお開きにして、駅まで送ってくれているお父さんと折原くんとお母さんと駅まで向かう。前で楽しそうに話しているお母さんとお父さんを見て、隣にいる折原くんに声をかけた。
貴「まさか、折原くんだとは思わなかった」
すると折原くんはこちらを見た。
せ「俺は何となく気づいてたけど」
貴「え、そうなの?」
せ「ん、まぁね」
貴「私も苗字が一緒だからもしかして、とは思ったけど。さすがに違うかなって思ってた、だから折原くんが席にいた時...」
せ「名前」
貴「え?」
話していると折原くんが遮ってきた。
せ「だから名前」
貴「名前って、」
せ「だって『折原くん』って、これから橘さんだって『折原』になるんよ?それに俺らもう兄妹になるんやから」
貴「そっか。じゃあ...セン、ラ?」
せ「ふふ、なんで疑問形なんよ。これからよろしくな、A」
貴「うん、よろしくセンラ。...あれ、もう駅」
気付くと、目の前には駅の改札が見える。
母「じゃあ、名残惜しいけど帰ろうか、A」
お母さんがこちらを見て言った。
貴「うん」
せ「あ、待ってA。連絡先、交換しとこうや」
貴「あ、そうだね」
お互いスマホを出して連絡先を交換した。
せ「よし」
貴「ありがと」
せ「うん、じゃあまた月曜な」
貴「うん、またね」
父「気をつけて帰るんやで」
貴「うん、お父さんもまたね」
母「それじゃ2人とも。千尋さんまた連絡するね」
父「うん」
せ「またなぁ」
2人に見送られ改札をくぐった。
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作者名:雛菊 | 作成日時:2022年2月8日 22時