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Seiya side
ズラリと並ぶレースやシフォンを前に、もしかしたら俺のほうが目を輝かせてたかもしれん。
末「この生地ええなー。肩のシルエットもかわいいし、次の衣装こんなかんじで…」
「ちょっと誠也くん、目的変わってるて」
末「…ほんまやな。ええのあった？」
「うーん。わからんわ、なんか」
末「はあ？でもまあ、こんなけあったら選べへんか」
「どれもかわいいけど、わたしに似合うんかなーって」
どれでも似合うよ、なんて。即答できたけど、声には出さんかった。
末「これは？背ぇ低くてもかわいく着れそうやで」
「ほんまや！誠也くん似合いそう！」
末「…おまえ」
「すいません」
ほんまにピンと来おへんのか、手に取っては元に戻してを繰り返すA。
白いワンピースを着たところすら見たことないから、普段の自分とかけ離れすぎて選びにくいんやろな。
末「俺がデザインしたドレスと似た形のんにしたら、抵抗なく着られるんちゃう？」
「それやったら、もうそれ着たほうがよくない？」
末「お色直しで着るやんけ」
「そもそもお色直し2回もいらんと思わん？そんなことない？」
末「そんなこと…って、おまえが最初に決めたんやん！」
「だって誠也くんが新しくドレス作ってくれるって言うんやもん！そんなんどっちも着たいやん！」
俺は今、Aのためだけに2着目のドレスをデザインしている。しかもたぶん、そのドレスは1回しか着られることがない。
それでも作りたかった。Aの一生に一度の晴れ舞台を、俺が飾りたかった。
一生に一度、か。
末「やっぱお色直し2回やっとき。せっかくやからな」
「誠也くんがそう言うなら、やるかあ。これとかどう？」
Aが指さしたのは、プリンセスラインのチュールが大胆に使われたやつ。
その左手に光るのは、シルバーのゴツい腕時計でも、見覚えのあるイニシャルリングでもなかった。
末「うん。俺もそれがええと思ってた」
そう言いながら、俺と同じ色の髪を撫でた。
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リリー(プロフ) - わさび醤油さん» コメントありがとうございます。労いの言葉、うれしいです😭ここまで読んでくださりありがとうございます！ぜひ引き続きご愛読いただけますと幸いです☺️ (2022年9月27日 8時) (
レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます。ここまで読んでくださりありがとうございました！ぜひ、いろんな伏線があったので読み返してみてください☺️大好きだなんて…！🙇♂️次回作でもお待ちしております！ (2022年9月27日 8時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - 本編完結おめでとうございます。お疲れ様でした。とても面白かったです。今後も楽しみにしています。 (2022年9月25日 4時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 本編完結おめでとうございます！終わってしまい寂しいのと、続きがある事が嬉しくて楽しみなのと😌完結したら最初から読み返そうと決めてたので、結末を知った上で読んでこようと思います！リリーさんもあなたに夢中。も大好きです☺️💕 (2022年9月25日 0時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - まきさん» コメントありがとうございます。驚かせてしまってすみません😭「寂しい」だなんて、本当にありがたいお言葉です…。ぜひ次回作も楽しみに待っていていただけるとうれしいです☺️ (2022年9月24日 12時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリー | 作成日時：2022年3月22日 20時
