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you side
電話を切ってリビングでグレショーの台本を読んでたら、また電話が鳴った。
画面に表示されたのは、どこかで求めていたような漢字3文字。
「は、はいっ！」
流「あは、出んのはや」
「流星くん！？」
流「せいかーい」
スマホから聞こえてきたのは流星くんの声と、ガヤガヤと騒がしい雑音。
「ごはん行ってたん？」
流「こじけんと丈くんと3人で行っててん。で、こじけんが飲みすぎちゃってさ」
「えっ、大丈夫なん！？」
流「うん。吐いたりとかはしてへんし。今からホテルに送り届けるんやけど、ずっとAの話してるから電話してん」
「わたしの話？」
流「うまくいってへんようには見えへんけど、ちょっとAに照れみたいなんあるんやろ」
「あー、まあ…」
流「Aはさ、こじけんのこと好き？」
流星くんからのシンプルな質問に、ドキッとした。
やっぱり不安に思ってるんや、小島くん。そんで小島くんが不安になってると、周りだって不安になる。
小「ちょ、俺のスマホで誰にかけてんの」
「好きよ。好きやから、ちゃんとした彼女でいたいのに」
小「え、A？」
「え？…え！？」
今の、聞かれてたよな？
思わずスマホを落としてしまって、慌てて拾い上げる。けど、また耳に当てるのが怖い。
「ごめん、もしもし」
小「なんかすごい音したけど、大丈夫なん」
「うん、大丈夫。…さっきの、聞こえた？」
小「なんで俺に直接言わんねん」
「それは」
小「なんやねん『ちゃんとした彼女』って」
「…いつもかわいい、彼女、みたいな？」
たしかに、「ちゃんとした彼女」ってなんなんや。
迷いながらもそう言ったら、はあ、とため息が聞こえた。
小「いや、か…やっぱやめよ。言うてやらん」
「え？」
小「おまえのほうが先に俺に言いたいことあるんちゃうん」
今どんな顔してそんなこと言ってるか、なんでわかってしまうんやろう。
小島くんも、今わたしがどんな顔してるか、わかってるんやろうな。
「早く会いたい、かも」
小「…いや『誕生日おめでとう』ちゃうんかよ」
「あ！…誕生日おめでとうございました。さっきのなしで」
小「おまえ、大阪帰ったら覚えとけよ」
そう言って切れた電話。まるで宣戦布告みたいな捨て台詞も、どんな表情で言ってるかわかるから。
ほっぺたがゆるんでしかたない。
(「彼女」になんてならんでもいいんや)
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リリー(プロフ) - わさび醤油さん» コメントありがとうございます。労いの言葉、うれしいです😭ここまで読んでくださりありがとうございます！ぜひ引き続きご愛読いただけますと幸いです☺️ (2022年9月27日 8時) (
レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます。ここまで読んでくださりありがとうございました！ぜひ、いろんな伏線があったので読み返してみてください☺️大好きだなんて…！🙇♂️次回作でもお待ちしております！ (2022年9月27日 8時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - 本編完結おめでとうございます。お疲れ様でした。とても面白かったです。今後も楽しみにしています。 (2022年9月25日 4時) (レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - 本編完結おめでとうございます！終わってしまい寂しいのと、続きがある事が嬉しくて楽しみなのと😌完結したら最初から読み返そうと決めてたので、結末を知った上で読んでこようと思います！リリーさんもあなたに夢中。も大好きです☺️💕 (2022年9月25日 0時) (レス) id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - まきさん» コメントありがとうございます。驚かせてしまってすみません😭「寂しい」だなんて、本当にありがたいお言葉です…。ぜひ次回作も楽しみに待っていていただけるとうれしいです☺️ (2022年9月24日 12時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリー | 作成日時：2022年3月22日 20時
