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Ken side
Aの立ち位置は俺より前のほうで、でも先輩より前に出ることはなかった。
たしかに目立つ存在ではあったけど、グループを結成する前は俺らとなんら変わらん、ただのJr.。
末「A、さっきの振り遅れてたで」
「すみません。明日には完璧にしてきます」
末「…このあと、時間あるなら俺教えるけど」
「え…あ、お願いします！」
あの頃、誠也くんと話すときだけ染まる頬に気がつかへんかったのは、ほんまにアホやったと思う。
今思えば毎日見てた揺れるポニーテールも、誠也くんが雑誌かなんかで好きと言うたからやったんやろう。
「小島くん、わたし誠也くんにレッスンしてもらってから帰るから先帰っといてええよ」
小「それ、俺もおってええ？誠也くんいいっすか？」
末「おお、ええよ」
Aが誠也くんのことを好きやったなんて知らんかったとはいえ、邪魔でしかなかった自分を思い出して笑う。誠也くんにもAにも悪いことしたな。
そのときの俺は、Aへの気持ちをはっきり持ってたわけでもなくて。友情なんか愛情なんかわからんかったし、そんなに深く考えてもなかった。
ちっさいときから一緒にいるAのことを女の子として見るなんて、なんか気恥ずかしくて。ほかの女の子を見るように努めた。
末「そういえば大晴って元気してんの？」
「してますよー！ちょこちょこ連絡は取ってます」
末「そっか」
思い出してきた。あのときもう大晴は受験のために活動を休んでたから、俺らは高3やったんや。
すでに大晴とAは付き合ってるって噂になってて、福神漬って呼ばれだしたあとやったと思う。でも俺はその噂が本当じゃないことは知ってた。
それだけは、Aを見てたらわかった。誠也くんを好きなことは全然気づかへんかったのに。ダークホースやったんかもな。
「今日も誠也くん厳しかったなー、残ってくれたけど」
小「なんやかんや優しいよねえ」
「ほんまに！でも好きな子とかにはもっとデロデロに甘えたりすんのかなあ」
小「あー、こないだ『彼女には甘々なくせに！』って丈くんにいじられてたかも」
「…え？」
小「ん？」
「あ、いや、そうなんや！そりゃそうよな、誠也くんの彼女なんかきれいに決まってるし」
こんな細かい会話まで思い出したのに、あのときAがどんな顔をしてたかまでは思い出せへん。
俺やったんか。あいつの髪を短くさせたのは。
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リリー(プロフ) - めぐさん» めぐさん、いつもコメントありがとうございます！いつも励みになってます(；＿；)アフターストーリーのほうが読み応えある可能性もあるので、ぜひ楽しみに待っていてください！引き続きお楽しみいただけますと幸いです。 (2022年3月22日 9時) (
レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - お仕事がお忙しい中、更新嬉しいです〜！ありがとうございます！！好きすぎて完結してほしくないけれど、アフターストーリーは早く読みたいという不思議な気持ちです笑。もちろん長くなるの大歓迎です！！続き楽しみにしております〜！！ (2022年3月22日 8時) (レス) @page49 id: 19a0d7c3e3 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - 千紗さん» 千紗さん、コメントありがとうございます！あたたかいお言葉ありがとうございます…（泣）お言葉に甘えてしまいそうですが、わたしも早くヒロインがどちらを選ぶか知りたいので、がんばって書き上げたいと思います（笑）引き続きよろしくお願いいたします。 (2022年3月22日 3時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
千紗(プロフ) - リリーさん初めまして。物語も佳境、主人公がどちらを選ぶのかドキドキです…！そして何より、お仕事が忙しい中も更新し続けてくださりありがとうございます。無理のないよう、主様のペースで大事に書き上げてください！ずっと応援しています ◡̈ (2022年3月22日 2時) (レス) @page49 id: f0313b62fd (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - ゆさん» ゆさん、コメントありがとうございます。最近あまり更新できていなかったのですが、今日という日に間に合ってよかったです（ ; ; ）まだまだ続きそうですが、これからも楽しく読んでいただけますと幸いです！ (2022年2月18日 2時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリー | 作成日時：2021年12月21日 22時
