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Seiya side
悔しいけど、もう「愛」なんちゃうかって。
そう思ったのは、たぶん自分がラクやから。
「あれ、シノハラくん？」
末「言うと思たわ」
スーツを着込んで、撮影に挑む。なんか懐かしいな。
ヒロインにゴリゴリアプローチする役は、台本を読むたびに、なんとなく年下組と重なった。
「誠也くんのバックハグ、新鮮！」
末「俺がバックハグできんのおまえしかおらんからな」
デスクチェアに座るAの肩に腕を回すと、Aの耳にぶら下がるゴールドのピアスが見えた。いつもとちがって大人っぽい。
ずっと年下の、後輩の、守ってやらなあかん女の子やと思ってたけど、今だけはちがうんやな。
自分ではゴツイゴツイと言う肩も、俺より10cm以上低い身長も、華奢な首も、ぜんぶ「女の子」やのに。
編「末澤さん、耳元でなんか言ってるかんじにしてもらえます？」
カ「あ、いいねそれ。いける？」
末「はい！」
Aの耳に顔を寄せてみると、右手に心音を感じた。こいつ、めっちゃ緊張しとるな。
末「心臓うるさない？」
「ひっ。耳元でしゃべらんとってよ」
末「いやそういう撮影やから」
そうか、こいつ、耳弱いんや。
そんなことも、もうあいつらは知ってたりすんのかな。
Aなら、誰と一緒になっても幸せになれると思った。あいつらなら、絶対に幸せにしてくれると思ってた。
そのたびに、「俺は？」と思うことも少なくなって。
フラットになったと思ってた感情。でもAの魅力は日々増すばっかりで。
末「好きやで」
フラットになんか、全然なってなかった。この腕を回した瞬間、無理矢理押し込めてただけやったんやって気づいた。
このまま俺のものになればいいって、思ってしまった。
カ「はい、OKでーす！おつかれさま〜」
「あ…ありがとうございました！」
末「できあがり楽しみにしてます」
Aは次の衣装に、俺は私服に着替えるために控え室に向かう。
「誠也くんのせいでめっちゃびっくりした顔しちゃったやんかあ」
末「しゃあないやん、本心やねんし」
ピタリと歩みを止めるA。さっきの撮影のときもこんな顔してたんかな。
「え、アドリブじゃなくて？」
末「ちゃうよ。ほら次、大晴が待ってるで。ほんまは行かせたくないけどな」
Aの手を掴んで、控え室まで急がせる。
初恋は実らへんって言う。
でも、俺にとっては別に初恋やないから。
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^_^ - もう、夜中に読み漁って、、、もう、、話を読み進めるたびに、この人！？この人！？ってなって全員行け！って思うけどやっぱり推しと、、繋がってほしい、、です、、大好きなお話です！ありがとうございます！ (2022年6月28日 3時) (
レス) @page12 id: 32dc2075cf (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - かつみさん» わー、またコメントいただけてうれしいです！ありがとうございます。実は前にコメントいただいたとき、誠也くんをどうするかめちゃくちゃ悩んでいて…（笑）引き続きお楽しみいただけますと幸いです！ (2021年10月31日 13時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
かつみ(プロフ) - きゃー誠也さま、でてきましたね！うれしいです！ (2021年10月31日 13時) (レス) @page34 id: c63f8802c7 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - 涼花さん» 涼花さん、コメントありがとうございます。ビバちぇとの関係性、すごくいいですよね…！お気遣いありがとうございます。今後もぜひご愛読いただけますと幸いです！ (2021年10月18日 9時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
涼花(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます、、！個人的にはびばちぇのどちらかと結ばれて欲しいと思っております笑。本当にこの作品大好きです！無理せず更新頑張ってください、！！ (2021年10月18日 3時) (レス) @page17 id: 2442b1f5fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリー | 作成日時：2021年10月11日 21時
