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Ken side
実は横山くんから「Aを目立たせたいんやけど」と電話があったのは、数日前の話。
うちのグループは歌がうまいメンバーが多い。あの晶哉がメインボーカルを張ってないのがその証拠。ファンのみんなもそれを誇りに思ってくれてるくらい、うちの強みでもある。
Aもその1人で、大橋くんが自分の後継者的な存在に抜擢するくらいの力はある。
ただ、Aはステージ上での立ち位置もいつもリチャくんの隣。つまり端っこにいる。キラキラ光るトロンボーンを小さい体で演奏して、その存在感はじゅうぶんなものに思えてたけど。
いつだって、うちのグループの話題の要はAやった。横山くんはAに新しいことをさせて、もっとグループを盛り上げようとしてくれてはる。
Aならできるってわかってる。
でも不安に思う俺は、グループが大成することより、Aが健やかでいてくれることを望んでるんやろうか。
「…やばい、かも」
佐「大丈夫！全然弾けてないわけちゃうし！」
正「そうよ！まだ教えて1時間やで？」
「いや、なんていうか…もはや頭の問題っていうか」
福「なるほど、コードが覚えられへんのね」
「1個覚えたら1個忘れんねん」
佐「弦押さえたり弾いたり、そういう物理的な面はむしろ様になってるぐらいやねんけどね」
正「さっきデタラメに弾いてたやつもめっちゃ指動いてたし」
福「トロンボーン始めたときも楽譜で苦戦したん？」
「そうねえ。でもここまで苦戦せんかったっていうか…トロンボーンは息と舌と腕を動かすんやけど、ギターは両手と5本指動かすから、単純にこんがらがるんかも。弦も多いし」
佐「両手両足動かすドラムは叩けるのに」
正「でも言うてることはめっちゃわかるな」
「よし、もっかいCコードから！」
Aが奏でるたどたどしい音色を聴きながら、俺はソファで雑誌を読む、ふりをする。
歌もダンスもトロンボーンもこんなふうに練習してるところはずっと見てきたけど、ここまで苦戦してる姿を見るのは初めてのことやった。
付きっきりになるまっさんと、その様子を見ながら歌割りを考える晶哉と、コーヒーを入れてあげたりアドバイスをしたりする大晴。
とりあえずここは3人に任せよ。あんまり寄ってたかってもAはプレッシャーを感じるだけや。
じゃあ、俺にできることってなんなんやろ。俺が今までAになにかをしてあげられたことなんか、あったんやろうか。
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^_^ - もう、夜中に読み漁って、、、もう、、話を読み進めるたびに、この人！？この人！？ってなって全員行け！って思うけどやっぱり推しと、、繋がってほしい、、です、、大好きなお話です！ありがとうございます！ (2022年6月28日 3時) (
レス) @page12 id: 32dc2075cf (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - かつみさん» わー、またコメントいただけてうれしいです！ありがとうございます。実は前にコメントいただいたとき、誠也くんをどうするかめちゃくちゃ悩んでいて…（笑）引き続きお楽しみいただけますと幸いです！ (2021年10月31日 13時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
かつみ(プロフ) - きゃー誠也さま、でてきましたね！うれしいです！ (2021年10月31日 13時) (レス) @page34 id: c63f8802c7 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - 涼花さん» 涼花さん、コメントありがとうございます。ビバちぇとの関係性、すごくいいですよね…！お気遣いありがとうございます。今後もぜひご愛読いただけますと幸いです！ (2021年10月18日 9時) (レス) id: 17cd2db3b1 (このIDを非表示/違反報告)
涼花(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます、、！個人的にはびばちぇのどちらかと結ばれて欲しいと思っております笑。本当にこの作品大好きです！無理せず更新頑張ってください、！！ (2021年10月18日 3時) (レス) @page17 id: 2442b1f5fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリー | 作成日時：2021年10月11日 21時
