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Ken side
いくつやねんってかんじやけど、ちょっとショックやった。
想像以上のショックを受けた自分にも、ショックを受けた。
「今年も小島くんのために甘さ控えめにしといたで！」
はにかみながらそう言ってチョコレートを渡してくれるAを、今年は見られへん。
たぶん、大晴やまっさんの気持ちが浮き彫りになってきたからなんやろうな。こいつなりにいろいろ気を回した結果、こういう判断になったんやと思う。
もともと俺だけのもんでもなんでもなかった。
ずっと一緒にいたからって、家族ぐるみの付き合いをしてるからって、同期で同じグループやからって、一緒に住んでいるからって、1回でも俺の想いが通じたことなんてない。
「好き」って言うたこともないのに、なんで思いどおりになると思ってたんやろ。
電車の中でちょっとした言い合いみたいになってからは、2人ともスマホや風景を眺めるだけで何も話さへんかった。
これ以上話を続けたら、ほんまにどうしようもないケンカになると思った。
「大晴くん！正門くん！おまたせ！」
福「ちょ、でかい声で名前呼ぶなって！」
正「帽子もマスクも意味なくなるから！」
駅に着いたら先にまっさんと大晴が待ってて、電車の中でいろいろ話したのか、いつも通りの気のいい2人に戻ってた。
2人に駆け寄るAの後ろ姿を見ながら「行くな」なんて思ってしもて、ほんまどうかしてる。
福「大丈夫かーこじけん」
1人輪からはずれて後ろを歩く俺を見かねたのか、大晴が隣に来て俺の肩に手を置いた。
小「おん。大丈夫」
福「俺とまっさんは、もう立ち直ったぞ」
小「たかがバレンタインやのにな」
福「もらえへんのがショックっていうかさ、なんやろ、今までどおりのAじゃなくなった『喪失感』よな」
小「それなんよねえ」
福「俺は、俺らに気ぃつかったのもあるって考えたら、文句言えへん。まっさんも同じこと言うてた」
小「まっさん、やっぱ言うたんやな、あいつに」
福「そうみたい。俺もさっき聞いたわ」
何も気づかんとボケッとしてたあいつが、大晴やまっさんが想いを伝えたことによって、いろんなことに気づき始めてる。
俺はあきらかに焦っていた。
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リリー(プロフ) - 鹿丸さん» 鹿丸さん、こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そんなふうに言っていただけて、本当にうれしいですし活力になります…。サマスペ楽しんできてくださいね！ (2021年8月4日 23時) (
レス) id: 59f8ea7227 (このIDを非表示/違反報告)
鹿丸(プロフ) - リリーさん» 何度もすみません。お話更新嬉しいです！ありがとうございます。生きる希望をありがとうございます。サマスペの現場を月末に控えているので毎日なにかしらの形でAぇを補充しているのですが、リリーさんのお話が1番満たされます(*´ω｀*) (2021年8月4日 22時) (レス) id: 7ac5503d98 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - 鹿丸さん» 鹿丸さん、コメントありがとうございます。うわー、なんてうれしいお言葉…。そんなふうに言っていただけて、こちらもうれしすぎて不思議な気分です！これからも鹿丸さんの素敵な時間になりますように。最後まで楽しんでいただけますと幸いです！ (2021年8月2日 22時) (レス) id: 59f8ea7227 (このIDを非表示/違反報告)
鹿丸(プロフ) - コメント失礼します。昨日の夜中に読み始めて気づいたら朝の4時でした。ずっと頭の中にこのお話の世界観が残っていて不思議な感じです(о´∀`о)しばらく私の中で妄想が止まらなさそうです（笑）素敵な時間をありがとうございます。 (2021年8月2日 21時) (レス) id: 7ac5503d98 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - りかさん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃうれしいです…（泣）これからもしばらく「誰と！？」が続きますが、楽しく読んでいただけますと幸いです。お気遣いもありがとうございます！少しでもりかさまの毎日の癒やしになれているとうれしいです。 (2021年7月26日 9時) (レス) id: 59f8ea7227 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリー | 作成日時：2021年7月13日 1時
