あなたに夢中。Ⅱ (ページ32)

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君の彼氏になりたいけれどページ32

you side

元日は予定通り、小島くんと実家に顔出した。他のメンバーは「俺も行く」と言うてたけど、みんな家族で予定があったり仕事が入ってたりでけっきょく2人。

お母さんからは「持って行き！」と大量の梅干しをもらった。さすが、わたしの好物。

弟のハルは小島くんに懐きすぎて、「姉ちゃんと健くん交換してほしい」とかわけわからんこと言うてた。

お母さんが「かっこよなったなあ」なんて言うもんやから、小島くんはずっとデレデレしてて。これはもうブログに書くしかないやつや。

そしてそのあとご挨拶に行った小島家では、小島くんのお母さんが「持って行き！」と、お米をくれた。2人で「これからしばらく日の丸弁当やな」と言って笑った。

そして明日からはまた、コンサートの練習が始まる。

小島くんはわたしが歌の練習をしてるのを、ポップコーン食べながら眺めてる。

「んー、微妙やなあ」

小「ほんま？ええかんじやない？」

「小島くんはもう余裕なん？」

小「余裕なわけあるか。これ食べたら練習付き合って」

「ほなわたしの練習にも付き合ってよ」

小「今付き合ってるやん。ていうか、おまえソロやんけ」

わたしは今回のコンサートで、京本くんと松村くんが歌う『ってあなた』をソロで歌うことになった。

めちゃくちゃいい曲で、ずっとやりたかったからうれしい半面、プレッシャーはすごい。

京本くんは「Aなら大丈夫だよ」って言うてくれたけど。

先輩の曲歌うときって、直前まではずっと不安なんよね。いざ本番になったらめっちゃ楽しいのに。

「自分のソロは不安やけど、6人がやるSnow Manさんの『君の彼氏になりたい』はめっちゃ楽しみやな～」

小「けっこう振り苦戦したけどな」

「覚えたら中毒性あるんやけどね。わたしもやりたかったなあ。翔太くんの『帰さない』言いたかった！」

小「『帰さない』、まっさんが言うんやっけ」

「そう。『大好き』が大晴くんで、『チューして』が誠也くん」

小「まあなんか、ぽいよな」

前に『名脇役』を6人でやってから、6人でやるステージとわたしのソロステージがあるのが定番になってきた。

6人がやる曲は片思いソングで、わたしのソロはバラードっていうのがお約束。

前に『Maybe』を1人で歌ったときはうっかり泣いちゃったから、今回は気をつけなね。

『ってあなた』も、それなりに思い入れあるけど。