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Yoshinori side
コンビニから戻っても、レッスン室にいるのはこじけんだけやった。
正「まだなん？」
小「おん。探しに行ったほうがええかなと思ったんやけど、大晴いるから大丈夫かなと思って」
リ「せやな、大晴に任せよ」
スマホをいじるこじけん。のんきなふうに見えるけど、食い入るように画面を見てるから、いろいろ調べてるんやろうな。なんやかんや熱い男。
ソワソワする間もなく、ドアが開く音が聞こえた。
「ごめーん！遅なった！」
バカでかい声と一緒に入ってきたのは、大晴と大晴の背中に乗るA。
正「大丈夫なん！？歩けへんくらい痛いん？」
「ちゃうんです、大晴くんが『お願いします僕の上に乗ってください』って…」
福「Mキャラに仕立て上げるやん」
リ「薬は飲めた？」
「うん、もうだいぶ元気です！」
小「なんや、いつもより元気やんか」
「小島くんなんで残念そうやねん」
すぐに誠也くんと晶哉も帰ってきて、その手にはロキソニンが3箱と、ホットアイマスクが大量に入った袋が握られてた。
末「ロキソニン、3箱しか売ってもらえへんかったわ」
佐「『この棚ぜんぶください』をほんまにやる人初めて見た。絶対爆買いの外国人やと思われてましたよ」
そのせいか、よう見たらアイマスクだけじゃなくて肩をあっためるのも入ってた。
みんなAのこととなると、こんなふうになってまう。
この数十分の間のそれぞれの行動を話すと、Aは大爆笑。それを見て、みんな苦笑い。
男6人がこんなふうに取り乱すこと、なかなかないよなあ。
でも、こんなかんじでやってってええかな？ジャニーさん。
正「A、俺らやっぱりその痛さのかんじとかは、一生わからへんと思うねん」
「あ、いや、そうですよねえ」
正「やからさ、恥ずかしいかもしれんけど、俺らには教えといてほしい。『こうしてくれたらうれしい』とか、『こうされたら嫌』とか」
「んー」
じゃあその日だけは、いつもより多めに笑かしてください。それはみんなにしかできひんから。
そう言ったAは、俺が買ってきたホットカルピスを飲んで、「意外といけるなこれ」と言って笑った。
正「大晴」
福「ん？」
正「おまえ、かっこええな」
福「なんや急に」
正「いや、かっこええなと思って」
福「こわ」
(本当は君を笑わせることよりも、泣かせることのほうが難しいって、知ってる)
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作者名：リリー | 作成日時：2021年6月4日 19時
