恋 ９１ ページ41
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事件発生である。
今までの人生の中で１番と言えるほどの。
貴「写真、撮られてた」
JK「……は？」
貴「私達の写真！撮られてたの！」
あの日、２人で出かけた日。
それを、何処かの誰かが目撃し、
咄嗟にスマホを持ったんだろう。
JK「え、でも、事務所から連絡来てないし」
貴「そうそれが問題」←
撮られていたのも事実。
それをネットに拡散されたのも事実。
ただ、世間の反応は思っていたより遥かに違かった。
『あー、仲良しマネージャーね』
『まぁテレビ番組で大好きって言っちゃうくらいだし
２人で出かけても何にも、、』
『ジョングクが肩抱いてるけど、
目線的にチンピラの方見てる。守るためじゃね？』
『マネージャーも美人だし、敵わなーい』
『ジョングクも普通の男性って訳だし』
JK「なんか凄い、不思議な感覚」
貴「もっと炎上するかと思ったんだけど、」
確かに良く思わないファンもいたが、
圧倒的に上のようなコメントが多かった。
リツイートも全然されていない。
だからだろう、事務所から連絡が来ないのは。
『これ普通に何とかなるやつやん』
とでも考えているみたいだ。
だがしかし、やはり彼はアイドルである。
貴「これから２人きりは危ないかもしれないね」
JK「あ！２人お似合いだって！」
貴「聞けい」
お前は話を聞きなさいよ本当に。
ちゃんと大事な話してるんだから。
JK「聞いてるよ、２人きりは危ないんでしょ？」
貴「そう、だからこれからは控えようね」
JK「公開しちゃえば良いんじゃない？
実際に反対してる人が少ない訳だしさ」
貴「根本的に、私と貴方は付き合ってないから」
そう言えば、プンッ！と不貞腐れるジョングク 。
え凄い横暴！私のせいじゃないのに！
JK「早く俺のこと好きになってよ」
貴「………へっ！」←
JK「ムカつくんだけどぉぉ」
ベッドでバタバタ暴れるジョングクを置いて、
彼の部屋からスッと出る。
そう言う問題じゃないんだよ、ジョングク。
私と貴方は距離が近い。
でもファンにとって貴方は遠い。
身近にいる人に好きな人が取られたらどう思う？
あまりにも残酷で、その取った相手を恨むはず。
だからダメなんだよ。
そんなことを悶々と考えていると、
後ろでガチャリとドアの開く音が。
その瞬間、思い切り引っぱられた。
そのまま優しく後ろから包み込まれる。
JK「本当に好きになっちゃえばいいのに」
彼はそう耳元で呟いた。
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作者名：刹那 | 作成日時：2019年8月9日 20時
