恋 ８３ ページ33
.
JK「ヌナ、今暇？」
貴「ん？暇っちゃ暇」
メガネをあげながらパッと顔を上げる。
リビングに入るドアの隙間からの小さな声。
先日のジミナとの喧嘩の後からは、
ちゃんと、今は平気？今暇？
なんて聞くようになった。
JK「ヌナをね、デートに誘いたいんだ」
貴「へぇ」
JK「どこ行きたいかな？」
貴「取り敢えずこっちおいでグク」
やった！と、子犬が尻尾振ってこっち来る。
なんて私は呑気な考え。
JK「Aヌナはどこ行きたいと思う？」
貴「んー、ヌナはスタバが飲みたいって言ってた」
JK「じゃあスタバ行こ！他には？」
可愛いなって素直に思う。
この聞き出し方はズルいや。
貴「グクとならどこでもいっかなーってさ」
分厚い書類を読みながら答えれば、
目の前の人物が静かになる。
おん？と不思議に思って前を向けば、
両手で顔を覆っているジョングクが。
JK「〜〜〜っ！可愛いっ！」
貴「あ、そう」
JK「なんでヌナはそんなに可愛いの！ズルい！」
貴「そう言われましても、」
バタバタとソファに横になって暴れるマンネ。
結果的にうつ伏せになって、
少しだけ表情が見えるくらいの状態に。
JK「じゃあちゃんと僕考えるね」
貴「うん、そーして」
JK「いつなら行けるの？明日は？」
貴「明日なら平気」
JK「じゃあ明日行こ！」
ピョン！とうつ伏せから座る体制。
え待って凄い体幹、私びっくり。←
貴「ん、はいはい、明日ね」
JK「うん！」
少し呆れながら、
ペラ…と書類を捲れば、
くっと顎を持ち上げられる。
そして、優しく重なった唇。
数秒間重なったあと、ゆっくり離れるジョングク。
小さく口の片端をあげて、ふっと笑った。
JK「明日ね」
____________ズルい。
やっぱり今日のジョングクはズルい。
急に男の目になりやがって。
さっきまでの子犬はどこ行った子犬は。
JK「おやすみヌナ」
貴「はい、おやすみ」
ひらひらと手を振るジョングク。
そのまま優しく私の頭を撫でて、
彼はリビングを出て行った。
貴「え、？何今の…」
あの子、あんなことできる子だったっけ？
え？なになに今の、。
貴「……ちょっとだけ、」
本当に認めたくないけれど。
絶対に認めたくなかったけれど。
貴「ドキッてしたじゃんか、」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 358人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：刹那 | 作成日時：2019年8月9日 20時
