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ハート泥棒 85 ページ35

乾いた拍手音が響く。

静かな部屋にその音は異様だった。

何にコジュンが拍手をしているのかは分からない。

でも、少しだけ嘲笑われている気分だ。


V「何が目的だ」

コ「…まぁ、言ってしまえば "テロ" かな」

V「テロ…」


ほら、あそこの倒れてる女性。と、

俺の後ろにいるAさんを指差すコジュン。


コ「あの人がテロを引き起こすんだよ」


…Aさんが?

いやいや、そんな訳ないだろう。

Aさんは今危ない状態なんだから。


コ「正解を教えてあげよう。
君が今撃った彼女がウイルスを入れたのさ。
飛沫感染する殺人ウイルスをあの女性に」

JH「…なるほどな。
Aさんの咳で俺達は感染して死亡するって事か。
そりゃあ立派なテロだ」


やっと俺にも分かった。

Aさんが危険なのは勿論だけど、

同じ場所に立っている俺達も危険だってことね。

死ぬのは怖いし、死なれるのも怖い。

でも、お前達を逮捕しないっていう考えは無いよ。


V「お前が俺達を殺したって、
今この場にいない仲間がお前らを逮捕する」

コ「そうだな」

V「1週間前の殺人事件の主犯。
テロ実行犯。俺達を殺したら殺人犯。
死刑になってもおかしくないですねホソギヒョン」


突然の問いにホソギヒョンは動揺したが、

俺の考えを理解して答えてくれた。


JH「無期懲役は逃れられないだろうな」

V「だってコジュンさん」

コ「…何が言いたい」


両手に持った拳銃を、俺達に向ける。

撃たれるかもしれない。でも怖くない。


コ「脅しか?面白いことしてくれる笑笑」


薄く笑ったコジュン。

ホソギヒョンもソイツを撃つ気は無いらしい。

その理由は2人とも分かってる。


V「脅しなんかじゃないさ。…時間稼ぎだよ」


そう俺が言い放った瞬間、

コジュンは思い切り床に押さえつけられた。


俺達が時間稼ぎをしていた理由。

それは、この場にいない仲間を待っていたからだ。


JN「拳銃2丁はズルいんじゃないの」

コ「ッ!…くそっ!」


持っていた拳銃を払い落として、

コジュンの背中に膝を押し付けるジニヒョン。

後ろにいたヒョン達は銃を構えながら入ってきた。


YG「お前がなぁ…」

女「チッ…」


そんな呆れたユンギヒョンの声が聞こえたが、

俺は一目散にAさんへ駆け寄る。

俺の出番はもう無いから。


V「Aさんっ!?Aさんっ」

貴「…はっ…はぁっ…」


赤くなった頰。汗ばんだ額。苦しそうな息。

それを見た瞬間、俺は視界が滲んだ。

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設定タグ:キムテヒョン , V , BTS   
作品ジャンル:ラブコメ
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刹那(プロフ) - ゆきさん» そう言ってもらえて嬉しいです!読んでくださってありがとうございました! (2019年2月16日 14時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 終わりなのがもったいないです!!!楽しかったです! (2019年2月16日 11時) (レス) id: db83038336 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 21世紀少女さん» ありがとうございます!ファンなんて!嬉しいです!全話見てくれてるなんて嬉しすぎます!これからも頑張りますね! (2019年1月8日 23時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
21世紀少女 - コメント失礼します、!刹那様の作品全部読ませていただきました、もうとてもとてもストーリーの構成から結末への持って行き方までドキドキハラハラで本当に目が離せません、!勝手にファンになりました(( 今回の作品も大好きです、!更新楽しみに待ってます! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 97ebd3570d (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - primavera2525さん» そう言っていただきありがとうこざいます!更新頑張りますね! (2019年1月6日 13時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2018年12月8日 20時

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