ハート泥棒 ８４ JKside ページ34
こんな時なのに、
ツッコミ所が満載なヒョン達。
少し呆れていれば、
ナムジュニヒョンがハッキリと俺に伝える。
RM『ジョングギ！早く見つけてくれ！』
JK「今探してますよ！」
RM『Aさんが危険な状態かもしれないんだ！』
JK「……え？」
…どう言う事だよそれ。
Aさんが危険な状態って。
RM『俺も現場を見たわけじゃないが、
ホソクの無線機から聞こえたんだ。
『もう手遅れだ』という女性の声が』
もし。もしそれが本当にウイルスだったのなら。
一刻も早く俺は解毒剤を見つけなければ。
RM『今から俺達は３階へ向かう。
４階に行く無線は来ていなかったから、
３人は３階にいるはずだ』
JK「見つけ次第俺も向かいます」
RM『あぁ、頼む』
プツリと無線が切れ、静けさが俺を包む。
…止まってる暇なんてない。
一刻も早く解毒剤を。
懐中電灯なんて放り投げて、必死に。
爪から少し血が出ても、指の腹が痛いと叫んでも、
俺は無我夢中で地面を掘り続けた。
JK「早くっ…早く早くっ！」
早くしなきゃAさんが、
JK「死んじゃうっ…！」
不覚にも涙が出た。
ボロボロ溢れていく涙は止まるのを知らない。
彫刻のように整った顔とか、
褒める時に撫でる手の優しさとか、
被害者に対して寄り添うところとか、
事件をすぐに解決する頭のキレるところとか、
まだ会って少ししか経っていないけど、
それでも大好きだと言えるくらいのAさんが、
俺達の前から消えるなんて考えられない。
JK「はぁっ…はぁっ…」
もう無我夢中だった。
汗なんだか涙なんだか分からない雫が、
俺の動く手に落ちてきて。
JK「出てこいよ早く！」
そう叫んだ時だ。
指の腹にガサッというビニールの感触。
すぐさま懐中電灯で地面を照らす。
JK「……あった…あった！！！」
俺は再び懐中電灯を口に咥え、
地面を照らしながら地面を掘る。
段々と露わになってくる解毒剤の箱。
一気に箱を掴んで持ち上げれば、
上に乗った土がパラパラと落ちた。
JK「…解毒剤…注射器」
中に入っている物を確認して、
それをまた箱の中に入れる。
そして俺はそれを持って走り出した。
解毒剤も見つかった。
もう涙も止まった。
血で滲んだ指なんて痛くない。
あとは３階に行くだけだ。
あとは、Aさんを助けるだけだ。
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刹那(プロフ) - ゆきさん» そう言ってもらえて嬉しいです！読んでくださってありがとうございました！ (2019年2月16日 14時) (
レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 終わりなのがもったいないです！！！楽しかったです！ (2019年2月16日 11時) (レス) id: db83038336 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 21世紀少女さん» ありがとうございます！ファンなんて！嬉しいです！全話見てくれてるなんて嬉しすぎます！これからも頑張りますね！ (2019年1月8日 23時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
21世紀少女 - コメント失礼します、！刹那様の作品全部読ませていただきました、もうとてもとてもストーリーの構成から結末への持って行き方までドキドキハラハラで本当に目が離せません、！勝手にファンになりました(( 今回の作品も大好きです、！更新楽しみに待ってます！ (2019年1月8日 20時) (レス) id: 97ebd3570d (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - primavera2525さん» そう言っていただきありがとうこざいます！更新頑張りますね！ (2019年1月6日 13時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2018年12月8日 20時
