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ハート泥棒 82 ページ32

もしこれが、夢だったのなら。

どれだけ幸せだっただろうか。




JH「Aさん!」


ホソギヒョンが倒れたAさんに

急いで駆け寄ろうとした時、目を疑った。


女「あっははは!!何これ面白い!笑笑」


意識が無かったはずの女性が、

ゲラゲラ笑って手を叩き始めたのだ。

いや、意識が無かったんじゃない。

意識が無い "フリ" をしていただけ。


JH「どういうことだ。答えろ」


今までに見たことが無いホソギヒョンの表情。

目に影を作って、女性に銃を向けている。


V「ごめんなジミン。ちょっと待っててくれよ」


俺の腕の中で浅く息をしているジミンにそう呟き、

部屋の壁際にゆっくりと横たわらせる。

そして、笑い転げる女の元へ歩いていった。


倒れているAさんの近くには注射器が落ちていて

刺された箇所なのか、首を抑えて息が荒い。


おい、Aさんに何をした。

これの何が面白い。

人が苦しんでいるのを見て何が楽しい。


女「ほんっと面白いわよねアンタ達って笑笑」

V「…」


笑いすぎて涙が流れていたのか、

少し笑いを含みながら目元を拭うソイツは、

俺がどんな感情を持っているか知らない。


女「私の演技に普通に騙されて?笑
今だってAさんも騙されて私にやられた笑笑」


お前がAさんの名前を呼ぶんじゃねぇよ。

お前なんかに名前を呼ぶ資格なんて無い。


女「もう手遅れだよ。Aさんも、アンタ達も」


ニヤリと笑うソイツは、

「ね?そうよね?」と後ろに向かって問いかける。

バッと後ろを見れば、壁に寄りかかった男が。


ホソギヒョンは少し前に気配が分かったのか、

俺が振り返った時には銃を構えていた。


女「コジューン♡」


コジュン。…コイツが黒幕。


語尾に♡を付けてコジュンの方へ向かおうとする

女の足元を咄嗟に銃で撃ち付ける。


V「動くんじゃねぇよ」


スルリと出た自分でも驚くくらい低い声に、

女は少しだけ怯えた。

それでも再び動くから、照準を合わせる。


V「俺はお前を殺さないよ」


本当は殺したいくらい憎いけど、仕事柄ね。

俺はお前を絶対に殺さない。

殺す一歩手前で止めてあげるからさ。


ドンッ!!と鈍い音。

俺の強張っていた右腕の力がフッと抜ける。

目の前には赤く滲んだ脇腹を押さえて座り込む女。


V「言っただろ?殺さないって」


銃弾がモロに当たった訳じゃない。

少し掠ったくらいだから死にはしないさ。

でもまぁ。

…精々苦しめよ。

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設定タグ:キムテヒョン , V , BTS   
作品ジャンル:ラブコメ
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刹那(プロフ) - ゆきさん» そう言ってもらえて嬉しいです!読んでくださってありがとうございました! (2019年2月16日 14時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 終わりなのがもったいないです!!!楽しかったです! (2019年2月16日 11時) (レス) id: db83038336 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 21世紀少女さん» ありがとうございます!ファンなんて!嬉しいです!全話見てくれてるなんて嬉しすぎます!これからも頑張りますね! (2019年1月8日 23時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
21世紀少女 - コメント失礼します、!刹那様の作品全部読ませていただきました、もうとてもとてもストーリーの構成から結末への持って行き方までドキドキハラハラで本当に目が離せません、!勝手にファンになりました(( 今回の作品も大好きです、!更新楽しみに待ってます! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 97ebd3570d (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - primavera2525さん» そう言っていただきありがとうこざいます!更新頑張りますね! (2019年1月6日 13時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2018年12月8日 20時

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