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ハート泥棒 81 ページ31

V「ジミンっ…」


意識は無いけど、息は荒い。

必死に酸素を吸い込んで生きようとしている。

ジミンっ…ダメだ、まだ逝くなっ…。


JH「救急車を要請する!
救護対象者2名!頭部の出血あり!」


ホソギヒョンが必死に本部へ連絡している。

その声を聞いているはずなのに、

何故か頭に入ってこない。


目の前の、

瞼を閉じて必死に息をしている人物との思い出が

何故だか頭の中にぐるぐる出てきて、

不意に鼻の奥がツンとした。


初っ端から机に乗って取っ組み合いしてたなとか、

昼食色んなところ行ったなとか、

恋愛相談もしたなとか、

いつのまにか、心友になってたな、なんて。


今考えるべきことじゃないとは分かってる。

でも、勝手に出てきちゃうから。

嫌でも頭の中をグルグル回っちゃうから。


そんな時、俺の腕の裾をクンッと引っ張られ、

自分の頭を切り替える。


V「ジミンッ!!!」

JM「はっ…はぁっ…」


意識を取り戻したのだろうか。

瞼に付いた血を拭って、

少しだけ冷たくなった手を握る。


V「聞こえるかっ!?」

JM「……だ…め………だっ…」


俺の問いには答えず、

ひゅーっひゅーっと喉が鳴る音の隙間に、

ジミンの掠れた声が小さく聞こえる。


V「どうした?どこか痛い?」

JM「テ…ヒョンっ…あい…つ…は……」


薄っすら開いたジミンの目は、

ゆっくりだけど鋭く、後ろを見る。

後ろにはAさんと倒れた女性だけ。


V「あぁ、Aさんもいる。もう大丈夫だ」

JM「…はっ…違…うっ…」


必死に俺の裾を掴むジミン。

力を入れ過ぎているのか、大きく震えているが。


ジミンの言葉を聞こうとしたのか、

ホソギヒョンも近くに膝をついた。


JH「どうしたジミン」

JM「彼女…はっ…違…うっ」


敵…だっ。

そう途切れ途切れに言ったジミン。





…敵…………敵?



まさかとは思い、

バッ!とヒョンと共に後ろを振り向く。








そう、振り向いた瞬間だった。







V「Aさん…?」







俺の大好きな人が床に倒れたのは。

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設定タグ:キムテヒョン , V , BTS   
作品ジャンル:ラブコメ
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刹那(プロフ) - ゆきさん» そう言ってもらえて嬉しいです!読んでくださってありがとうございました! (2019年2月16日 14時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 終わりなのがもったいないです!!!楽しかったです! (2019年2月16日 11時) (レス) id: db83038336 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 21世紀少女さん» ありがとうございます!ファンなんて!嬉しいです!全話見てくれてるなんて嬉しすぎます!これからも頑張りますね! (2019年1月8日 23時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
21世紀少女 - コメント失礼します、!刹那様の作品全部読ませていただきました、もうとてもとてもストーリーの構成から結末への持って行き方までドキドキハラハラで本当に目が離せません、!勝手にファンになりました(( 今回の作品も大好きです、!更新楽しみに待ってます! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 97ebd3570d (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - primavera2525さん» そう言っていただきありがとうこざいます!更新頑張りますね! (2019年1月6日 13時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那 | 作成日時:2018年12月8日 20時

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