ハート泥棒 ７１ ページ21
貴「ほー」
ジミンからの報告を、その時居なかった
Aさんとジニヒョンに伝える。
JN「どんどん難しくなっていくね」
貴「犯人特定できねぇな〜」
ギシッと椅子の背もたれに寄りかかるAさん。
何処かつまらなそうだ。
JN「医師５人を狙った殺人ってのも分からないし」
貴「殺害未遂の女性に聞いたの？」
JN「聞いたよ。「私も分からない」ってさ」
貴「こっちの線もダメか」
本当に進まない捜査。
もう夕方の５時過ぎで、外はもう暗い。
やる気は十分にある。
ただ、そのやる気を出せる行動が出来ないだけ。
その時、耳に嵌めていた無線機がザザッとノイズ。
全員がそれに気付き、無線機を押さえた。
JM『こちらジミン！犯人特定！聞こえるか！』
のんびりしていた空気が一瞬にして強張る。
無線機から聞こえる音は、
ジミンの小さいけれど必死な声と、風を切る音。
走っているのか。
…誰かから逃げてる？
JN「犯人は！」
JM『名前はユ・コジュン！暴力団の下っ端です！
医師を狙った理由はっ…うあ"っ！』
理由を言おうとしていたジミンの苦しそうな声。
全員が予期せぬ事態に焦った瞬間、
繋がっていたジミンの無線がプツリと切れた。
V「ジミン！おいジミン！聞こえるか！」
RM「返事をしろジミン！」
何度問いかけても応答がない無線。
心臓がバクバクと忙しく動いて、
少しだけ膝が震える。
おい、ジミン。頼むから返事を。
その時、prrrrr…と携帯が鳴った。
携帯の持ち主はAさん。
画面には、護衛した女性の名前。
Aさんはスピーカー機能をオンにした。
貴「もしもし。どうしました？」
静かなAさんの問いかけとは反対に、
はぁっ、はぁっ、と聞こえる激しい息切れ。
女『助けてっ！追いかけられてるんですっ！』
その言葉に、もう一度空気が強張る。
貴「今どこにいるか分かりますか？」
女『あそこです！噴水広場！』
噴水広場。もう行き慣れた場所だ。
確かに耳を済ませれば水の音が聞こえる。
貴「わかりました今すぐにっ」
そうAさんが言った瞬間だった。
女『やだっ離してっ！いやっ！Aさっ…』
電話の向こう側で必死の抵抗の声。
車のドアを閉める音がして、電話が切れた。
携帯は、プーッ、プーッ、と鳴っているだけ。
１度止まったAさんの足が、勢い良く動き出す。
V「Aさんっ！」
俺は、その後ろを急いでついていった。
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刹那(プロフ) - ゆきさん» そう言ってもらえて嬉しいです！読んでくださってありがとうございました！ (2019年2月16日 14時) (
レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 終わりなのがもったいないです！！！楽しかったです！ (2019年2月16日 11時) (レス) id: db83038336 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 21世紀少女さん» ありがとうございます！ファンなんて！嬉しいです！全話見てくれてるなんて嬉しすぎます！これからも頑張りますね！ (2019年1月8日 23時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
21世紀少女 - コメント失礼します、！刹那様の作品全部読ませていただきました、もうとてもとてもストーリーの構成から結末への持って行き方までドキドキハラハラで本当に目が離せません、！勝手にファンになりました(( 今回の作品も大好きです、！更新楽しみに待ってます！ (2019年1月8日 20時) (レス) id: 97ebd3570d (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - primavera2525さん» そう言っていただきありがとうこざいます！更新頑張りますね！ (2019年1月6日 13時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2018年12月8日 20時
