KILLER ８２ ページ32
.
貴「彼は！！犯人じゃありません！！！」
裁判にいた人達の視線が集まる。
…よ、良かったあ。間に合った。
貴「私の父と母を殺したのはこの人じゃない！」
ねぇ、テヒョンさん。
どうしてそんなに痩せてるの？
どうしてそんなに疲れているの？
どうしてそんなに、泣きそうなの？
検「おい君、なに勝手に、」
警「申し訳ありません。先程保護したところ、
彼女が彼は犯人でないと申しまして、
急いで裁判所に向かった訳であります」
検「適切な書類は」
警「できるわけがありません。
このまま終わってしまえば冤罪確定になると、
私と、バディの彼で考えた結果です」
何やら警察と検察が言い合っているので、
その隙に傍聴席の通路を歩いていく。
裁「〇〇さん、ですね」
貴「はい」
裁判官と目が合い、その場に止まる。
裁「どうして犯人がわかるのかな？」
貴「見たからです。雨の降っていたあの日の夜、
私は二階の自室に居ました。その時、
一階から悲鳴が聞こえたので急いで降りました。
その時、はっきりと」
裁「その顔に見覚えは？」
貴「ありません。ただ警察の制服を着た女性としか」
警察の制服を着た女性というワードにザワめく人達。
少し視線を下げれば、
テヒョンさんが「何を言っているんだ」と、
目で必死に訴えかけている。
貴「そのまま連れて行かれて、
意識が戻った時、彼が私を助けてくれました」
テヒョンさん。
貴方のためならいくらでも嘘をつきます。
人だって殴れる。
両親と同じ有様にすることだってできる。
貴「彼は私の両親を殺していません」
いい。
私の居場所は裏街でいい。
テヒョンさんと生きれるのなら。
裁「被告人。彼女の話は本当ですか？」
私を見ていたテヒョンさんは、
クルッと裁判官の方へ向く。
そして、少しだけ間を置いて
V「はい。全て、彼女の話す通りです」
そう深く頷いた。
２人で生きていくことを選んでくれた。
そうじゃなくとも、
彼は自分を貫いてくれた。
V「私が警察に自首する前日、
ある女性から電話が来ました」
裁「どんな？」
V「私の身代わりにならないと彼女を殺す、と。
身代わりになるしかなかった。
彼女を守る為なら、そうするしかなかったんです」
新たな犯人浮上にまたもや騒めく人達。
私は色々な角度から焚かれるフラッシュに、
少し目を細める。
気を引き締めろ。A。
嘘が流れ出さないように。
テヒョンさんと帰る為に。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 800人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
刹那(プロフ) - サムさん» 読んでいただきありがとうございます！ドキドキさせて頂いたのなら嬉しいです…！こちらこそありがとうございました！ (2020年1月18日 8時) (
レス) id: 7c1d559c3c (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 美優さん» ありがとうございます！読んでいただき嬉しいです！ (2020年1月18日 8時) (レス) id: 7c1d559c3c (このIDを非表示/違反報告)
サム - めちゃくちゃ面白かったです！みんなかっこよくて優しいくてすごくいい人達でドキドキしました！それに私テテペンなのですごく嬉しかったです。こんないい作品書いてくださってありがとうございます！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 3d65728490 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - いい！めっちゃいい！！みんなカッコよすぎる。 (2020年1月16日 2時) (レス) id: ea79e11dc9 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - きききさん» こちらこそ最後まで読んでいただきありがとうございます！本当に嬉しいです！ (2020年1月15日 19時) (レス) id: 7c1d559c3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：刹那 | 作成日時：2019年11月20日 16時
