KILLER ６７ ページ17
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JM「今回だけだからね」
ガタガタ震える少女の首からナイフを離せば、
少女はヘタリと床に崩れた。
俺もしゃがみこんで釘を刺しておく。
JM「いい？俺たちのこと誰かに話したら、
すぐ君を殺しに行くからね？逃げようとしても無駄。
俺、人をすぐに見つけるのは得意なの」
コクコクと何回も頷く少女。
それを見て俺達は標的の家から外へ出た。
JK「ヒョンは、いつもああなんですか？」
JM「ああって？」
JK「見た人を殺すんですか？」
JM「中学生くらいからねー」
中学生以上なら証言なんていくらでも出来るし、
それで俺が捕まっちゃうなら殺したほうがいい。
JK「テヒョンイヒョンも」
JM「アイツはあの１回だけだよ」
テヒョンが殺した高校生。
それは何年もテヒョンを呪い続けている。
じゃあ俺は何人に呪われてるんだろう。
何人、俺の背中にしがみついてるんだろう。
JK「もうやめましょうよ、あんなこと」
JM「どーだろ」
JK「ジミニヒョン」
路地裏に入る入り口。
そこでジョングクは俺の目の前に立ちはだかった。
JK「何で命を大事にしないんですか」
真剣な目。
雑念なんて程遠い澄み切った目。
それに映る俺は、なんて醜いんだろうか。
JK「何年間も一緒に過ごしてきたけど、
俺は貴方の過去を知りません。
それでも俺は良いんです」
そうだ。俺は話さなかった。
ジョングクにだって、テヒョンにだって。
JK「過去がヒョンを縛っているのかもしれない。
だから過去を知らない俺が言います」
JM「うん」
ポツリ、ポツリと降り始めた雨。
それは徐々に俺達を濡らしていく。
JK「ヒョンにはもう、
罪の無い人たちを殺して欲しくない」
…そうできたら良いのにね。
本当に、そうできたら、良いのに。
やめてしまえば、
殺されてしまった人達が妬むような気がして、
「どうしてあの子は殺さない」
「どうして僕を殺したの」
そんな声が今でも聞こえてくる。
殺さなくなるのが、怖い。
JM「それが出来たら俺だってっ、俺だって」
俺だって、
生きてていい人間かもしれなかったのに。
そう考えてしまえば一気に苦しくなった。
叫びに近い声が勝手に出てくる。
頬に流れるのが雨なんだか涙なんだか分からないし、
ジョングクが今何を考えているか分からない。
ただ、分かるのは、
『どうして私を殺したの』
『まだ生きていたかった』
俺に纏っている黒い影が、
俺を飲み込もうとしているということだけ。
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刹那(プロフ) - サムさん» 読んでいただきありがとうございます！ドキドキさせて頂いたのなら嬉しいです…！こちらこそありがとうございました！ (2020年1月18日 8時) (
レス) id: 7c1d559c3c (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 美優さん» ありがとうございます！読んでいただき嬉しいです！ (2020年1月18日 8時) (レス) id: 7c1d559c3c (このIDを非表示/違反報告)
サム - めちゃくちゃ面白かったです！みんなかっこよくて優しいくてすごくいい人達でドキドキしました！それに私テテペンなのですごく嬉しかったです。こんないい作品書いてくださってありがとうございます！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 3d65728490 (このIDを非表示/違反報告)
美優(プロフ) - いい！めっちゃいい！！みんなカッコよすぎる。 (2020年1月16日 2時) (レス) id: ea79e11dc9 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - きききさん» こちらこそ最後まで読んでいただきありがとうございます！本当に嬉しいです！ (2020年1月15日 19時) (レス) id: 7c1d559c3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2019年11月20日 16時
