反撃２５ ページ25
V side
やっと本人の口から聞けた弱音。
目元を覆っていた手が涙で少し濡れている。
V「誰もAを１人になんかしないよ」
貴「…はい」
V「だって俺達Aのこと大好きだもん」
貴「…知ってますよそんなこと」
素直なんだか素直じゃないんだか。
そんなところが本当に可愛いんだけどね。
V「素直に甘えなさーい」
貴「嫌ですよ恥ずかしい」
V「そこは正直ね貴方」
目元から手を離して、Aの隣に座る。
そしてギュウッと抱きしめた。
V「俺から甘えちゃうぞっ」
貴「…はいはい」
いつも『離れて』『キモい』『近づかないで』って
冷たい目で言うくせに、今日は大人しい。
俺の背中をポンポンと優しく叩いている。
V「え、優しい」
貴「私はいつも優しいですけど？」
V「ごめんなさい」
今度こそ冷たい視線で見られた俺。
俺は素直に謝った。
そして、Aは静かな声で質問する。
貴「もし…私が居なくなったらどうします？」
俺は抱きしめた体制のまま目を瞑る。
真っ暗闇の中、分かるのはAの体温だけ。
V「大泣きするね。男だけど」
貴「男なのに」
V「そりゃあ、仕方ないでしょ」
俺が愛してる女の子が居なくなるなんて、
どれだけこのあと幸せが来ようとも、
俺は絶対に喜べない。
V「ってか居なくならないでね」
貴「分かってますって」
V「…約束」
俺はAから離れて小指を立てる。
Aは「ジミンみたい」と笑った。
いいんだよ、別に。約束できるなら。
貴「はい、約束」
Aの綺麗な小指が俺の小指に絡まる。
そして、そのあと俺は目を見開いた。
何故って？それは…
V「今…何…」
貴「額にキスしただけですけど」
V「え？…え？」
貴「何か文句でも」
赤面もせず、焦った風もないA。
俺は柔らかい唇にキスをされた額に手を置いた。
文句はないです。むしろご褒美ですなんて
死んでも言えない。墓場まで持ってく。
V「何で…」
貴「テヒョンがやったことを真似しただけですよ」
少し安心したので。なんて言うから
俺は過去の俺を褒める。
マジでありがとう。ふつうに感謝。
貴「さっ、テヒョンさん仕事頑張ってください」
V「え？今言う？この雰囲気で？」
貴「仕事は仕事です。はい早く動く」
V「あ、はい」
立った俺の背中をぐいぐい押すA。
その後ろで小さく聴こえた声。
貴「…気付いてくれて、有難うございました」
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刹那(プロフ) - レイコさん» 有難うございます！そう言ってもらえると凄く嬉しです！頑張っちゃいます！ (2018年10月6日 22時) (
レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
レイコ(プロフ) - 続きが気になるーっっ！いつも楽しみにしてます！ (2018年10月6日 21時) (レス) id: 70385ca26b (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - Yukiさん» ありがとうございます！テヒョンはギャップですね！頑張ります！ (2018年10月4日 23時) (レス) id: c8b3225801 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - テヒョン素敵すぎてヤバし。この作品大好きなので応援しています！ (2018年10月4日 23時) (レス) id: a1b830d519 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2018年10月3日 7時
