15.不思議なヤツ。 ページ16
『 なぁ、プリン。』
「なに」
『 名前、なんていうの?
私は東雲A。1年。』
私の前を歩いていたプリンは私の方に向き直って
孤爪「孤爪、研磨…2年。」
そう答えた。
目を合わせるくせに、すぐそらすな、プリン。
『 へぇ…アンタ2年だったんだ。』
孤爪「うん。よく、驚かれる…」
『 言っとくけど、私、年上にも敬語使わないから』
孤爪「いいよ、別に。…俺もそういうの気にしないし。」
『 あそ、』
そこからは暫く無言で歩いた。
…不思議なヤツ。
どっかの誰かさんなんて敬語使わなかっただけで私の髪の毛鷲掴みしてきたぞ。
孤爪「…着いた。ここ、猫の溜まり場。」
いつぞやのチャラ男に腹を立たせていたら
いつの間にか着いていたようだ。
ここも教室だ。青葉の溜まり場と同じ。
孤爪は遠慮なく扉を開けて入っていってしまった。
「おーす、研磨」
「研磨さん、こんにちは!」
挨拶する声が聞こえてくる。
意外と人がいるっぽい。
孤爪「クロ。お客さん、連れてきた」
「研磨が客っ!?」
孤爪「驚き過ぎ。…東雲だよ。」
「…あぁ、東雲か。
って東雲っ!!!!!??」
いきなり名前を呼ばれて扉の前でビックリした。
「俺の蹴り避けたヤツだよなぁ?
どうやって連れてきたんだ、研磨!
ってかどこだよ? 」
孤爪「東雲、きて。」
孤爪に手を引かれて渋々、教室の中に入った。
『 ……あ。』
孤爪が"クロ"と呼んでいた相手は
入学初日に私に蹴りをかましてきたヤツだった。
「久しぶりだねぇ、Aチャン」
さっきの名字呼びはどこいったんだよ。
今にも音符がつきそうな話し方。
ニヤニヤとあの日と同じ笑顔。
後悔、とはこのことですか、神様。(白目)
800人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
油揚げ(プロフ) - めちゃんこ面白いです!w更新待ってます! (2021年12月16日 13時) (レス) @page31 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
アヤーーー - 面白かったです。更新待ってます。 (2020年12月3日 18時) (レス) id: eeac398e49 (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください!更新待ってます! (2019年3月2日 16時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2019年2月24日 12時) (レス) id: ba8b81f396 (このIDを非表示/違反報告)
爽です。 - 面白かったです!このあと何が起こるのか楽しみです!更新頑張ってください! (2018年8月14日 20時) (レス) id: 77a4c77b8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:パン太郎 | 作成日時:2017年8月18日 18時