【ハイキュー！！】不良に中指立ててみた。

14.覚悟。 ページ15

　
　カタンッ、
　
　
　
　
　西校舎の入口。
　
　
　扉に手をつくと音が鳴った。
　
　
　
　
　『 っ！…ビックリした』
　
　
　
　
　自分で出した音にビビるとかダサ。
　
　
　
　西校舎には不良がいるわけで
　
　いつ、どこから襲いかかってくるか分からない。
　
　

　
　ハラハラしながら廊下を歩いた。
　
　
　
　1階には人気なし。烏も青葉も見当たらない。
　
　
　
　ホッとしつつ2階へと上がった。
　
　
　
　2階に上って角を曲がろうとしたとき、
　
　
　
　
　「どうして、いるの…？」
　
　
　
　
　後ろから声をかけられた。
　
　
　バッ、と振り返ると
　
　
　昼休みに会ったプリンがその場に立っていた。
　
　
　
　
　いつから後ろにいた？
　
　全く気配を感じなかった。
　
　
　
　
　『 …行かない、なんて約束した覚えねーし。』
　
　
　
　「…そ。それじゃあもう
　
　
　
　
　




　
　戻れないね？」
　
　
　
　体が固まった。
　
　
　戻れない、そう言ったプリンの目は
　
　ギラリと光っていて、思わず生唾を飲み込んだ。
　
　
　
　
　
　入らなきゃよかった。
　
　
　
　そう、後悔するのはもう遅い。
　
　
　
　
　単なる自分の好奇心で西校舎に入った。
　
　用もないし覚悟もないくせに。
　
　
　
　
　
　「バカだね。」
　
　
　
　
　『 …。』
　
　
　
　
　ほんっと、バカ
　
　反論すらできねぇ。
　
　
　
　
　
　だったら、
　
　
　
　
　「…俺のとこ、来る？」
　
　
　
　
　覚悟、すればいい。
　
　
　
　
　『 アンタ、猫？』
　
　
　
　
　「…うん、そうだよ。」
　
　
　
　
　『 行く。』
　
　
　
　
　面白そうだから。用はないけどね。
　
　


　そう言いそうになる口を噤み、
　
　
　着いてきて。そういうプリンの背中を追った。
　
　

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