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「猪狩くん?」
前髪はさらりと斜めに流して、ふんわりとカールしたセミロングの髪。巻いちゃいけないとかいう校則が見逃されるのは、このふわふわが天然パーマだから。茶髪でも見逃されてるのは地毛だから。
多分女子の願望を詰め込んだみたいな一匹狼の、みんなの友達、みたいな人。
「あ、そっかテスト週間」
「そうそう、学校で勉強してる方が落ち着くし、お腹空いた時便利でさ」
彼女は、そう言ってメロンパンに続いてクリームパンのボタンを押し、立ち去ろうとする。
「あれ、もう行くの?俺らパン食べたらレッスン行くからさ、もし良ければ話さない?」
はしもっちゃんの天然タラシな言葉に、柚月は少し驚く。
そして______。
刹那、一瞬顔を歪めた、気がした。
「勿論、私もテス勉あるからパン食べる間しか付き合えないけど」
そう言って、繕ったような笑みを浮かべた柚月を見て、思い過ごしなのかと思いながら近くのベンチに座った。
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作者名:あやり、。 | 作成日時:2020年6月20日 7時