ごめん、付き合ってる人いるんだ。【角名倫太郎】 (ページ4)

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3.ヒントページ4

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角名くんの、あの告白現場を聞いてから、3ヶ月が経とうとしていた。

月日が経つものは早いものである。

私はこの数ヶ月の間に、角名くんのことを余計に好きになってしまった。

なぜかと言うと、角名くんと仲良くなったからである。

あの噂が流れ始める頃には諦めもついていたがどこか諦めることもできず、角名くんのことを目で追いかけてしまう。

そして、最終的に席が隣になる。

うちのクラスは特殊で、号車ごとに男女横に机をくっつけている。

つまり、真横に角名くんがいるわけだ。

『よろしゅうな、角名くん』

角「うん、よろしく、瀬戸さん」

そして、角名くんの噂はいろんな方向にどんどん膨らんでいる。

__他校の生徒だとか、

__すごい美人で、年上だとか、

__頭がいいけど、ちょっと地味な感じとか、

他にもいろいろ…

ついには、直接聞きにくる派手な女子だっている。

「角名くぅ～ん！付き合ってるってホントｫ？」

角「う～ん、ヒミツ」

自身の唇に人差し指を一本立てて口角を上げ、ウインクをする彼は、自分の顔を理解していると思った。

『はぁ、どう思うよ、凛、治くん』

そして、もう一つ変わったことが、治くんともよく話すようになった。

雲の上的存在の治くんとどうして仲良くなったのかと言うと、治くんが凛のことを好きになったらしい。

それで、よく一緒にいる私に相談してくれて、一緒に行動するようになった。

凛も治くんに悪い気はしていないみたいでよかった。

治「せやなぁ～、多分付き合うとるんは、嘘やと思うんよな」

凛「…何で治がそう言い切るんよ」

『何で！？』

治「まぁ、俺らがホントのこと知っとるから、事実を言ってるまでなんやけどな」

『え！？本当のこと知ってるの！？』

治「おん、知ってるで」

『教えて！治くん！！購買の焼きそばパン、2個！』

治「……ヒントならええで、まず、さっき言うた事は事実や。んで、ちょっと嘘や。なんなら言うとAちゃんと結構関わりあるで」

『はぁ？角名くんが付き合うてるんは。嘘やけどちょっとだけ本当？んで、私と関わりあんの？
何やそれぇ～、ひんとでもなでもないやぁ～』

治「いやいや、立派なヒントやで。もう今後はヒント言わんからな。背中は押したる。」

『うわ、なに一丁前なこと言っとんのや』