21.赤い ページ22
.
背中に冷たい感じが伝わる
『な、にしてるの?』
「押し倒してんの」
そう、倫太郎にベンチに押し倒されてます。
手は倫太郎の両手と、恋人つなぎ。
ペットボトルと倫太郎にもらった、チューペットが地面に落ちる。
『や、めてよ』
手をググッと上に上げようとするけど、ビクともしない。
男女の力の差を感じさせられる。
角「そんなんで、抵抗してるつもりなの?
こんなの片手でも余裕だけど」
そう言った倫太郎は左手で私の両手首を上に上げる。
そして、抵抗するも動かない。
角「抵抗なんかしないで、俺の話を聞いて」
『……』
角「侑と喧嘩したとき、侑が今やってる事みたいなのされたらどうすんの?その続きなんか無理矢理されたら、どうすんの?
流石にこの意味分かってるよね?
Aは、女で。
俺や侑は、男なんだよ。」
倫太郎は、空いてる右手でAの顎を持つ。
そして、上から倫太郎の顔がズイッと近づく。
少しでも動けば唇がくっ付いてしまう距離。
角「ほら、こんなこと無理矢理されるかもよ?
男を甘く見ちゃ駄目だよ。
分かった?」
『…うん』
そう言うと、倫太郎はパッ手を離す。
角「ごめんね。あと、Aは喧嘩のこと何も悪くないんじゃないかな?」
『何で?』
角「いつものA見てたら分かるよ」
『うん、そっか!ありがとう!
部屋戻ろ!』
部屋に戻りながら聞く。
『さっき、何で、お、押し倒したの?』
角「あれが、効果的だと思ったから、それと」
隣にいたはずの倫太郎が目の前にいる。
キスしそうなぐらい近い。
角「Aに、俺のこと
意識して欲しい
から、おやすみ」チュッ
『ほ、ほっぺ
な、何で』
角「唇はAが俺のこと好きになってくれたら
してあげる、また明日」
『うん、おやすみ』
きっと私の顔は林檎よりも真っ赤なんだろうな。
.
「……………」
164人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「稲荷崎」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ut(プロフ) - 面白いです!いつも見てます。オチは角名がいいです! (2020年9月27日 18時) (レス) id: b32c4e10d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちーーべすな | 作成日時:2020年4月29日 23時