お稲荷様は女狐の味方【稲荷崎】

31.私は必要 ページ32

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私の身も、心も、もうボロボロ。

部室の事件から、私は、2週間の自宅謹慎。1ヶ月の部活停止を受けた。

私が学校に来ていない2週間のうちに事件の内容は学校中に広まっていて、ヒソヒソと話す声が自分のことだとわかる。

それをネタに前よりもいじめが増えた。上履きの中の画鋲。無くなる教科書、ノート、文房具。増え続ける机の落書き、呼び出し、女子からの暴力。

噂とは怖いもので、先生たちにも白い目で見られた。私の提出するノートは、嫌々受け取られ、体育でも、全く運動できない人たちのグループに入れられ、授業中は多く指される。

最後には、校長先生、教頭先生、生徒指導、担任、それぞれに呼び出しをされた。みんな口を揃えて言う、
《稲荷崎高校男子バレー部の名を汚すな》
男子バレー部は、部活の盛んな稲荷崎でも、最も全国に名を馳せている。実力があり、どの部活よりも実績を残してきている。それが、今では、こんな状況だ。
私が、悪者。

私が、部活停止していても、侑とはクラスも同じだし、結局殴られていたことも変わらない。女子、男子、みんなから、殴られるので、あざは、前より濃く、多く、範囲が広がる。腕や足は、もう、赤、青、紫だ。冬服だから、誰が袖だし、タイツを履けばカバーできるので良かった。




もう無理だ。

耐えられない。

何で、私が。

全ては、立華ちゃんだよ？

何で、分からないの？

気づかないの？




______私は、どうして生きているの？


______春高のため。全国に行くため。

______バレー部を支えるため。


そうだ、私には


バレー部がある。

春高がある。

春高までは、皆を支えなきゃいけない。


まだ、まだっ！

私はバレー部にいなきゃいけない。

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