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「たくあいつらぁ」
『ふふふ、みんな仲良くて羨ましい』
「まぁ、高校入ってからは親よりも顔合わせてるやろしな」
『お祭り楽しみだね』
「…浴衣、きてくる?」
『んーどうしようかな』
正直、浴衣って可愛いんだけど
動きにくいし、足も痛くなるし、ああいうイベントで着ると
結構邪魔っていうか、
浴衣だから、涼しいっちゃ涼しいけど…
「俺、みつばちゃんの浴衣姿みたい」
『え…』
「のぉ、だめか?」
『……きる』
「よっしゃぁ!!!」
私はどうやら侑くんからのお願いが苦手らしい
と言うか
「みつばちゃん、この顔に弱いやろ」
『ぐっ』
「図星かいな」
侑くんは私の反応を見て笑ってる
いやだって、普通に好きな人だし
初めこそ顔がいいなって思いながら見てた訳で、
わりと顔がドンピシャだし
きっと顔が赤くなってるだろうし、両手で顔を覆う
『はずかしぃ…』
「別に減るもんやないし見たら良いやん」
そう言うと彼は私の前に立って、私の手を払い
私の顔を包むように手を添えて真上を向かせる
覗き込むように彼が私を見ていて
近い、お互いの息遣いを感じれるほど近い
むりむりむり
顔で感じる彼の手は熱くて大きくて男の子だった
この距離で顔を見られるのは恥ずかしいが
侑くんを独り占めしているようでなんだか
離れたくなかった…
「茹蛸やな」
鼻でふふんと笑う彼は手を離してまた道を歩き出した
家に着くまで無言だった
そりゃ気まずいが心地のいい空気だった
「また明日」
『うんまた明日』
_侑くんがやばい
_あれでどれだけの女の子をおとしてきたんだ
_んもぉぉぉ
_あと、倫太郎、治くん、銀くんって呼ぶようになったし
みんなも私の呼び方が変わった
仲良くなれたみたいで嬉しいな
今日あったことをノートいっぱいに書いた
頭良くなる×、一緒に帰る◯、侑くんと2人で話す◯
うーん
自分自身やすぐに変化できないものは叶わなくて
誰かから私に干渉することは叶いやすいのかな
昨日はバレー部のみんなと帰りたいって書いたから、
若干みんなじゃないし
特定の名前を書くと叶いやすい…のかな
『わからん!!!』
けど、こんなん使ってみんなと仲ようなったり
恋の手助けなんかしてほしくない
コレはあくまで日記帳な訳で願いを叶える日記ちゃう
『もう使わん!』
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作者名:ちーーべすな | 作成日時:2024年2月23日 12時