魔法の日記【宮侑】 (ページ4)

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「のぉ、みつばちゃん」

『？』

「ペン落としたで」

『え、うそ』

「ほらコレ」

友達と移動教室へ向かう時、廊下で声をかけられた

彼の手には黄色のシャーペンが収まっていた

ペンケースの中身を確認するとそれはなく

彼が持っているものは私のだった

『ありがとう！』

「おん、もぉおとさんようにな」

そう言うと、彼は銀島くんと一緒に廊下を歩いていった

「なに、A、宮侑と仲良いの？」

『いや、そういうわけじゃないけど』

「きぃつけなね、ミーハー達」

『別に、そんな仲じゃないし』

_侑くんと話せた！！うれしーーー！！！

_もうそろそろ夏休みだし会えなくなっちゃうよぉ

_夏の間も会えればなぁ

その日の日記には侑くんと話せたことを書いた

話しかけられただけでテンションが上がってしまうのだから

なかなかの惚れ具合である

友達にはなんか言われたけど

その辺のミーハーにいじめられたりするほど仲良いわけじゃないし、大丈夫でしょ

「みつばちゃん、頼みがあんねんけど」

なにやら真剣な顔で、私に話しかけにきた侑くん

２日連続で話したことなんて今まであった？

『なぁに、侑くん？』

「マネージャーやってくれへん？」

『………ん？？』

「男バレの」

『それって君が所属してる？？？』

「せや、夏の間だけでもえぇから」

ちょっとまってぇ？？？？

どうしてそうなった？？

てかなんで私なの、他にもっとあるじゃん

というか、今までマネがいても続かなくて、

いなくても部活まわってるじゃん

『な、なんでわたし？』

「夏の部活ってな、、ほんまキツイねん！

体育館はサウナやし、合宿も朝から晩までやるし

あと、やり方ちょっと変えてみてん、そすると仕事が回らんくてな、マネ必要になったんやけど

ほら今までうまくいったことなくてな、募集やとやかまひいの来てまうし、勧誘？推薦？にしようなって、それぞれ探しとるんけど

俺的にはみつばちゃんがええな思っとって、どお？」

『…へ』

侑くんは本当にバレーが好きなんだな

あついよ

マシンガントークすぎて、頭パンクしそうだけど

要は侑くんは私にマネやってほしいって思っとるってこと？

嬉しすぎるんやけど、暴れ出したい

好きな人の誘いなんか断れるわけなくて

『私でよければ？』

「！！よっしゃぁ！！！」