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倫太郎の家に戻ると治くんと銀くんはもうお風呂に入りおわってて、今侑が入っているらしい
その間にご飯を作り始める
昼の様子からしてもっともっと作らないと足りなそう…
お米を研いで、出汁をとってお味噌汁を作っておかずを作る
炒めものなのでフライパンと真剣に向き合うと腰に何か巻き付いた
「角名と2人で出かけたん?」
まだ髪が濡れてる侑が私の肩にぐりぐりと頭を押し付ける
声が耳元で聞こえる
拗ねてる…?
『侑、危ないしみんなに見られたら嫌やろ、やめてや』
「なんや角名に見られたないんか」
『別に倫太郎は関係あらへん
侑、人との距離感考えた方がええで、特に女子とは
勘違いする子が増えてまうわ』
「…別に誰にでもこんなやないしAだけや」
少し声のトーンが沈む
それだけ言って侑は離れていった
私だけって…勘違いしてもええん?
その言葉に悶々としながら料理を完成させみんなで食べた
食べ終わったら銀くんが食器を洗ってくれるらしいのでお言葉に甘えてお風呂に向かう
倫太郎は侑の直ぐ後に入ったらしい
双子はもちろん課題
お風呂にゆっくり浸かって、ドライヤーで髪を乾かしてリビングに戻る
治くんの隣に座って数学を教える
暫くして治くんは集中力が切れたのかシャーペンを置いた
「Aちゃん、ええ匂いするな」
『えそお?みんなと同じやで?』
「なんかちゃうねん、うまそうな匂いなんや」
治くんは私の首元に近付いて、すんと匂いを嗅ぐ
『ちょ、やめてや、くすぐったいわ』
こそばゆくてけらけら笑っていると、治くんはもっと近付いてくる
きゃっきゃと騒いでる私たちに顔をあげる3人
「サムッ!!!!みつばちゃんに手ぇだすな!!」
「出しとらんわ!!Aちゃんええ匂いするんや!!」
「変態か」
「男子高校生やもん」
「開き直んな見苦しいぞ」
「みつばちゃんこんな奴に近づくな!!」
「DNA一緒やぞ!!」
バカらしくて笑いが込み上げてくる
仕切り直して勉強を再開すれば日付が変わる頃には
治くん、侑の順に課題が終わった
そのままリビングで私は倫太郎のベッドを借り、
他の4人は床に布団をひいて雑魚寝
家主のベッドを借りるのは気が引けたが、下になるとぎゅうぎゅうなので良かったとも思う
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作者名:ちーーべすな | 作成日時:2024年2月23日 12時