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「Aちゃん、ツムとなんかあった?」
『…なんで?』
1日の練習が終わり夕食も食べ終わって、それぞれが就寝時間までの時間を自由に過ごしている
自主練したり、お風呂に入ったり、ゲームしたり
私が水道でジャグを洗っていたら治くんが話しかけてきた
「買い出し行ってから、ツムの様子がおかしいねん」
『へぇ侑くんの機嫌なんてそんなもんやない?』
「せやけど…Aちゃんもなんか変やん」
『え〜うそやん、どの辺が?』
「んや、勘」
『なんそれ、侑は兎も角私はなんともないで』
あまり表に出さないようにしていたが、治くんの勘とやからは逃れられなかったらしい
なんとなく、顔が同じな治くんには隠していたかった
だから突き放すように言ってしまった
ごめんね、治くんはなんも悪くないのに
いつか心の整理ついたら、相談させて?
「ほか、ならええねん。終わる?」
『あと少し』
「ん、待つわ」
ジャグを洗い終わるのを待ってくれる治くん
洗い終わると一緒に宿舎の方まで戻った
一度真っ暗な校内を抜けなければいけないので、治くんがいてくれて良かったと思った
夜の学校を1人で歩くとか無理すぎる
治くんに部屋まで送ってもらい、着替えを持って女子風呂へと向かった
そういえば、治くんは自主練はしなかったのだろうか
いつも侑と遅くまで残っているのに
…考えすぎか
お風呂もチャチャっと済ませ、髪も乾かないうちに部屋に戻ろうとする
部屋にドライヤーあるし
部屋は大人数で泊まる大部屋ではなく、本来教員などが泊まる管理室?みたいなところ
監督もコーチも毎日家に帰っているので使っていいと言われた
机にテレビや冷蔵庫、鍵もついているしラッキーと思いながら使っている
ちなみに、大部屋の方は本当に何もない
髪も乾かして、日記を書く
『諦めた方が身のためよな…』
以前の私なら潔く諦めることができたかもしれない
でも、こうやって仲良くなってしまった以上
手元にこの日記がある以上
なんだか諦められないのだ
けど、あんな風に恋をする侑を見て
私が立ち入る隙もないって知った
せめて、関われずとも遠くから見ることぐらい許してほしい
__侑と話しとぉない、見れるだけで十分や
そう日記に書いて布団に潜り込んだ
明日も丸一日走り回るんだ、こんなことにうつつを抜かす余裕なんてない
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作者名:ちーーべすな | 作成日時:2024年2月23日 12時