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合宿初日はいつもより始まりの時間は遅いが
備品の点検や、合宿中の布団や調理器具の様子を確認しようと
1時間早く登校した
『ドリンクの粉、合宿の練習メニュー的に最後三日間足りなくなるかもな…』
「おはよう」
『!…おはようございます!!北さん』
「なんや、A早いのぉ」
『北さんこそ!』
「もう立派にマネージャーやな」
私が来てから10分もしないうちに北さんも体育館に訪れた
早いなぁ
『あの、北さん、ドリンクの粉がなくなりそうなんですけど』
「予備の方もか?」
『はい』
「ほんなら買いに行かなあかんな、昼の時お使い頼んでもええか?」
『大丈夫です!』
北さんはそういうと、体育館倉庫の方に行ったのでおそらくボール磨きに行くのだろう、北さんの儀式…
私も備品点検が終わったので、宿舎に向かった
体育館に戻ってくる頃にはほとんどの部員が来ていた
「「「はざーす!」」」
「A、おはよぉ」
「Aおはよーさん!よぉ寝れたか?」
「はよー、昨日の疲れは取れたかいな?」
「マネージャー、今日もよろしゅうなぁ」
一年生からは挨拶をしてもらえるようになり、2年生からも色々言われ、三年生からも労いの言葉をかけてもらう
改めて、マネージャーとして受け入れてもらえている気がする
「ミーティング!!」
北さんの声を合図に皆んなが一つの場所に集まる
「今日から合宿や、自分の体調や体力、限界と向き合いながら励むように
あと、A」
『え、私ですか』
主将からの言葉を聞いていたら、私が呼ばれた
部員からの視線が痛い…
「そんな力まんで、これを渡したかったんや」
北さんが広げたのは、稲荷崎男子バレー部のジャージだった
「「「おぉぉ!!」」」
部員からも歓声が上がる
いまだに学校指定のジャージを着ていた私はそのジャージを渡されて思わず涙がぽろりと溢れた
『ありがとう、ございます、、』
「合宿中、サポートよろしくお願いします!!」
「「「「おなしゃーーす!!!!!」」」」」
『なんでみんなで泣かそうとすうるんですかぁぁ』
「いや泣いとるやん」
「アランくん、今突っ込むところちゃう!」
ジャージを抱きしめて泣く私に皆んなが集まってきて
背中を摩ったり、頭をポンポンしてくれている
『頑張ります…!』
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作者名:ちーーべすな | 作成日時:2024年2月23日 12時