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「君1人でお使い?ちょっと俺に付き合ってよ」
海の家の人に善意でお盆を貸してもらい飲み物とアイス2つ、かき氷も2つのせて侑達の元へ戻ろうとしていた
前に立つ男は浅黒く金髪でピアスで決めてる
侑と同じ金髪なのにどうも胡散臭さが違う
いや、侑も初見は胡散臭いか
『私ですか?』
「一対一ではなしてて私ですかっておもろいなぁ自分」
『はぁ』
いかにも興味ない感じで返答するのにめげない
1人しかいないようだし逃げ切れるかと思ったが手を掴まれてしまった
お盆を持っているし振り払うこともできない
『ごめんなさい、友達と来てて、お相手できないです』
ひとまず穏便にお断りする
「別に友達なんかほっといて俺とあそぼーや」
『アイス溶けてまうんで』
「なんや自分つめたいなぁ」
遊びたいっていう好奇心の目から、面倒臭いという目に変わった
あぁ、大変なことになるぞ
「自分、女子高校生やろ、あんま大人舐めるとあかんで」
浅黒金髪男は手の力を強め引っ張っていく
できる限り抵抗するが大人の男の人の力には勝てない
おそらく彼が所有してるであろうテントまで連れてこられてしまった
「ほれ、入れや」
男に腕を引っ張られテントへ入れられそうになる
なけなしの力で抵抗するが正直もうしんどい
『やめてっ、、たすけて、、、、あつむ』
「なにしとるんですか??」
飄々とした声が聞こえた
『あ、つむ……』
「それウチのなんで、返してもらえます??」
なんだか、侑が怖い
双子でキレてる時と雰囲気が違う
「なんやあんた、この子の友達か?」
「そーです、おにーさん耳おかしいんですか?もう一回言いますね、その子、返してください」
「海で女の子1人にさせといてよぉ言うわ」
「そらもぉ、すんません以後気をつけるんで
俺のなんで触らんといてや」
「……冷めたわ」
男は私から手を離し去っていった
すると今度は侑に腕を引っ張られる
『ちょ、侑』
侑に岩陰まで連れてこられた
すると侑は力が抜けたように私に抱きつく
背中にまわっている腕がぎゅうっと距離を近付ける
彼は上裸な訳で私も水着で露出範囲が広い
肌と肌がぴとりとくっつく
私の肩に侑のおでこがぐりぐりとあたる
「1人にしてすまんかった、怖かったやろ」
『…ゔんっ、、ごわがっだ』
子供のように泣いた
侑にずっと頭を撫でてもらっていた
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作者名:ちーーべすな | 作成日時:2024年2月23日 12時