その一言が 【稲荷崎】

12.忠告 ページ13

神崎side




神「あれ？何で藍川さんおるん？」

藍「えっと、神崎先輩ですっけ？」

神「せやで〜」

藍「私、侑先輩に呼ばれてここに来ました」






放課後体育館裏に行けば、1年生で可愛いと噂の藍川(恵(めぐみ)ちゃんがいた




聞くところ、宮侑に呼ばれたらしい




宮侑も(・)告白かぁ…！




流石、双子やんな！






？「あれ？恵ちゃん？」


藍「あ、財前に染谷…」


染「私ら、角名先輩に相談あるって言われて来たんやけど…」


？「おっ、全員お揃いやんなぁ〜」






藍川恵ちゃんの取り巻きが来て、




この場が混乱していると、




その場の雰囲気に合わない、間延びした声




振り返れば




私の取り巻き3人の田中、山田、橋本を連れて




バレー部2年の4人が来た






治「あれ、神崎先輩、告白やと思っとりましたぁ？」


角「残念ですね、告白なんかじゃありませんよ」


神「どゆことや」






取り巻き3人の顔色が悪くなる




もしかして、稲美Aの






侑「お、神崎先輩気付きましたぁ？

流石、頭の良い3年はちゃいますなぁ」


神「ッ！！」


侑「逃げられるなんて、思わないで下さい」






少し後退りすれば、宮侑の低く響く声




その一言で、私は動けなくなる




侑「ええ子ですねぇ、ちょっと待ってて下さい

そして、1年の藍川らも

お前ら、この写真ばら撒かれたら大変やなぁ？」


藍「ッ！何のこと！！」


銀「シラけても意味ないで、俺らAの件で頭にキとんねん」


角「ほら、この写真やこの写真、君らでしょ？」


財「！…それは！」


治「言い訳しても無駄やからな？分かっとる？」






私の立っているところから、彼らが藍川ちゃん達に何を見せているのかわからない




でも、１つ分かる事は




彼らは、稲美Aが本当に大切だって事




彼らをここまでまさせる稲美に腹が立つ




そして、同時に羨ましく思う






侑「ここにいる奴ら全員聞け

今後、Aに何かしてみぃや

ただじゃおかんぞ」






その静かに言った言葉は




私達を蹴散らすには抜群の一言だった






角「2度とこんな事すんな」


治「お前らなら知っとるんやろ、他にもいじめとった奴」


銀「そいつらにも言っとけな」




神「言うわ！言う！！でも！

１つ忠告させてもらうわ

貴方達が思っているよりも近くに私達を動かしているのが居るわ」









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