希望をくれる2 ページ47
「僕の抜けた記憶もきっと関係あると思う。何を忘れているのか、それが分かれば…」
「…俺達にも言えなかった理由があるんだろ。ま、軽く踊らされてる感じはあるけどな」
「まぁね…」
「用意周到というか何というか…何重にも細工がしてあって…ここまでくるとちょっと怖いというかなんというか」
良太郎も、侑斗も、Aも
それぞれが今自分にできることをやっていただけだ
良太郎は電王になった時から何も知らされないまま
侑斗はゼロノスのベルトを託され、戦う事を余儀なくされ全てを知らされないまま
Aは不本意だった時もあったが、彼らと共に時を刻むと決めた時から
彼らなりに考え、行動し、精一杯やってきた
隠されたベールの核となる桜井と、記憶を失う前の愛理
今、自分達は彼らの掌の上で踊らされていると気付いた
少なからずしこりが残るのは確か
でも、それでも＿＿
「＿＿ッ、良太郎くん！侑斗！あそこ！！」
叫ぶAの指差したその先
突如、目の前に見えていたビルが次々と消えていっていた
「…あれは！」
「過去でイマジンが暴れてる…！」
その刹那、弾けるように三人は駆け出した
その途中で良太郎と侑斗は着物を脱ぎ捨て洋服へと変わる
二人の息の合いようにAは目を見開いて驚く
「…は！？なんで二人共、中に服着てるワケ！？ずるい！」
「あ！？知らねーよ！たまたまだ！」
「ちょっとこれには僕もビックリ…」
下駄ではなくブーツを履いているとはいえ、着慣れない着物で走るAは普段よりスピードが劣る
業を煮やし裾を捲り出すと慌てたのは前を走る二人だ
「ちょっ！？A！何してるの！」
「走りにくいんですよ！この方が早く走れるから！」
「お前なぁ！ちょっとは恥じらいっつーモノを持て！！」
「そんなモン投げ捨てた！それよりイマジン倒す方が先でしょう！？」
「後から来い！」
「やだ！！」
「…あーもー！！頑固なヤツだな！！」
「うるさいなぁ…ッ、ちょっ！侑斗！？」
Aの横を走る侑斗は舌打ちをすると、一瞬スピードを緩める
視界から消えた、とAが思った瞬間、ふわりと体が浮き横抱きにされていた
「この方が早いだろうよ！一緒に行きたいんなら大人しく抱かれてろ！」
「ずっ、ずるい！おろして！」
「そんなあられもねぇ格好で走るんじゃねぇよ！」
「…仲良し」
「「違う！！」」
＿＿息ピッタリじゃないか
騒ぐ二人の横で、良太郎は密かにそう思った
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茉南(プロフ) - ちゃちゃさん» 読んでいただきありがとうございます！蟠りがなくなった彼らのやりとり、私も楽しんでます（笑）これからの二人の関係性もまた書いていくので楽しみにしていてください！ (2021年1月24日 17時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃ(プロフ) - もう、夢主と侑斗の関係性大大大好きです！これからも愛読させていただきます！！ (2021年1月24日 8時) (レス) id: f790642b1e (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - めめめさん» ありがとうございます！電王大好きで、とうとう手を出してしまったのですが…楽しんでいただけたのなら幸いです(^^)最後まで頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2020年12月31日 21時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
めめめ - 最近電王を一気見してどハマりした者です…！この作品も2日で一気に読んでしまいました…！とても面白くて私好みで大好きです！これからも投稿頑張ってください！応援しています！！ (2020年12月31日 3時) (レス) id: f4d936584d (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雪華さん» こんばんは！ポケモンはなんとなく知っていますが…何ですか？ (2020年10月22日 19時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2020年10月15日 13時
