重大なナニカ1 ページ26
手元に残るソレはなんの意図があるのか
「…同じ時計が三つ…」
良太郎の元に送られてきた見覚えのある懐中時計
一つ目は良太郎が持っている錆びた状態のもの
二つ目は過去を彷徨っている桜井の持っているもの
そして、三つ目は今回送られてきたもの
“重大な事が抜け落ちているような”
いつかオーナーが言っていた言葉が頭をよぎる
送った覚えのない懐中時計はどんな意味を持っているのか
「…なんにしてもお店に行って当時の話を聞いてみないことには始まらないよね」
横からヒョイと顔を覗かせるAの言葉に頷くと、良太郎はハナ達と共に時計店へと向かった
「＿＿申し訳ありません。8月にって言われてたのに、手違いがありまして…慌てて送ったんですけどやっぱりダメですか？」
「え、ダメでしょ普通」
「す、すみません…！」
「A…今はいいから。あの、それ頼んだの僕でした？」
「そうだったと思いますけど…違うの？」
「あの…いつ頃頼んだか、覚えてます？」
「えっと…去年お姉さんと買い物にきた後に今度はお客さんが一人で来て、来年の8月にこれと同じ物を送ってくれって予約したんですよ」
「僕が一人で…」
「お姉さんには内緒にしてくれって。…なんか嬉しそうだったなぁ」
店主にお礼を述べると三人は店を後にする
先ほどの店主の言葉が頭を離れない良太郎は歩いていた足をピタリと止めた
「…時計を送ってくれなんて頼んだ記憶ない。それに嬉しそうって…」
思い当たる節が何一つない
誕生日でも、記念日でもない
ただ、言えることは
「すごい狭い範囲で、僕の記憶が飛んでる」
『桜井さん失踪に関しては、君の証言しかない。
しかし、そのたった一つの証言が間違っているとしたら＿＿』
ふと、オーナーの言葉が脳内に再生される
桜井さんの失踪の記憶は間違いない
だけど、何かが抜け落ちている
それを確かめたくて、良太郎は横にあるハナに尋ねた
「ねぇハナさん。チケットなしで過去へ行ける方法ない？」
「無理だよ。オーナーが絶対に許してくれない」
「A」
「ダメ。私は傍観者。誰かを連れて時空を飛ぶのはそもそも無理」
「…じゃあ侑斗に頼んでみる」
「ちょっと、良太郎！？」
言うが否や、良太郎は駆け出しハナとAは慌てて追いかける
もしかしたら、侑斗のゼロライナーで過去に行けるかもしれない
自分が知らない、飛んでいる記憶が分かるかもしれない
その答えを知るために良太郎は侑斗の元へと走った
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茉南(プロフ) - ちゃちゃさん» 読んでいただきありがとうございます！蟠りがなくなった彼らのやりとり、私も楽しんでます（笑）これからの二人の関係性もまた書いていくので楽しみにしていてください！ (2021年1月24日 17時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃ(プロフ) - もう、夢主と侑斗の関係性大大大好きです！これからも愛読させていただきます！！ (2021年1月24日 8時) (レス) id: f790642b1e (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - めめめさん» ありがとうございます！電王大好きで、とうとう手を出してしまったのですが…楽しんでいただけたのなら幸いです(^^)最後まで頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2020年12月31日 21時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
めめめ - 最近電王を一気見してどハマりした者です…！この作品も2日で一気に読んでしまいました…！とても面白くて私好みで大好きです！これからも投稿頑張ってください！応援しています！！ (2020年12月31日 3時) (レス) id: f4d936584d (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雪華さん» こんばんは！ポケモンはなんとなく知っていますが…何ですか？ (2020年10月22日 19時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2020年10月15日 13時
