迷う心2 ページ44
「＿＿どうやら変化は続いているようですねぇ。新しい路線が見えてから、ずっと」
デンライナーの食堂車に入ってきたオーナーは神妙な面持ちで呟く
キンタロスが良太郎とうまく合わせられなかったこと
そしておそらく、薄々それを感じていたが認めたくないモモタロスとで言い合いが始まる
リュウタロスが囃し立てハナが拳で二人を黙らせ、どうにかその場はおさまった
その後も尚騒がしい食堂車だったが、じっと座ったままコーヒーを飲んでいたウラタロスは事の深刻さについて考えを巡らせる
行き着いた答えは＿＿＿＿
「…おい、なんだよ？」
しばらくの後、モモタロスは神妙な面持ちのウラタロスとキンタロスに呼ばれた
その後ろでは、ナオミとリュウタロスが楽しそうに風船で遊んでいる
「キンちゃんが言っていた…良太郎に憑いた時の違和感なんだけど…もしかしたらと思ってさ」
「もしかしたらってなんだよ」
「忘れたような顔してるけど、僕たちはイマジンなワケでさ」
「当たり前じゃねぇか」
ウラタロスの憶測、そして実際に経験したキンタロスとで相談をし…出した結論
「新しい路線とか、この先の未来が見えてきたとしたらやな」
「僕たちと…良太郎の未来は一緒じゃないってこと」
一瞬、押し黙るモモタロス
しかしその言葉を嘲笑うかのように言葉を投げる
「そんなのは最初から分かっていたことじゃねぇか。
俺は暴れられれば文句はねぇよ。戦えるだけ戦うぜ」
そう。最初から分かっていた
良太郎は人間で、自分達はイマジン
どんなに信頼関係ができたとしても、所詮住む世界が違う
いつかは＿＿＿＿…
「そこや、問題は」
「良太郎が強くなりたいって言いだしたのも、案外いいタイミングだったかもね」
「はぁ？」
二人の言葉の意味が分からないモモタロスは首を捻るばかり
それを聞き出そうと口を開いた瞬間、後ろからリュウタロスの声が響いた
「Aちゃん！？」
その声にモモタロスを含む三人は振り向く
そこにいたのは先ほどの戦いで負った傷をそのままに、佇むAの姿だった
三人はガタンと勢いよく立ち上がるとAへと駆け寄る
「A！！お前今までどこに行ってたんだよ！？怪我もそのままじゃダメだろうが！！」
「…とりあえず、手当てしようか。Aちゃん、座って」
捲したてるモモタロスを制し、ウラタロスはAを椅子へと座らせる
そのAの瞳の色は、いつもより濃く濁って見えた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
茉南(プロフ) - はくさん» いつも読んでいただきありがとうございます(^^)ドキドキしてもらえるなんて…その言葉がすごく嬉しいです！これからの展開を書くのが私自身もとても楽しみなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年1月23日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
はく - 初めまして！いつも読ませてもらってます！とても面白くて毎回毎回ドキドキしながらどんな展開になるんだろう？と思いながら読ませてもらってます！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月22日 22時) (レス) id: 4d0b20ffc1 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 夢見る雀さん» いつも読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるのが励みになります！これからもよろしくおねがいします(^^) (2020年1月20日 11時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - ちょっと遅れましたが、続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月20日 1時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：茉南 | 作成日時：2020年1月14日 1時
