強くなる2 ページ35
「…Aが人間じゃ…ない…？」
そんなワケない
Aが人間じゃないなんて、そんなワケない
でも
“イマジンでも、人間でもない者”とはどういう事なんだろうか…？
「……Aは、自分の過去を話したがらないんだよね。きっとそこに、答えはあるんだと思う。
僕らはずっと、それを知りたかった。僕らとAの間にある、どうしても越えられない壁をなくすために。
でも…今はそれを知らなくてもいいんじゃないかなって思ってる」
「知らなくてもいい？」
「うん。Aも…その事で悩んでいるって知ってるから。言えない事情があるんだと思う…。
だから、Aが自分から話してくれるのを待とうと思って」
「…フン。相変わらず甘ったるい考えだな」
良太郎の言葉に侑斗は少し小馬鹿にしたように笑う
しかし、良太郎は侑斗とは反対に穏やかに笑った
「いいんだよ。AはAだから。
“その時”のためにも、これからのためにも…僕はもっと強くなる」
理由はたくさんあるけど
“強くなる”
この気持ちは生半可な気持ちじゃないから＿＿
「……で、急についてきてって言われるがまま来たけど…何やってるんです？」
Aは滝口付近の岩場から良太郎を見下ろす
滝に打たれているのはキンタロスが憑依した良太郎だ
「ねえキンタロス。これ、本当に戦いの練習になるのかな？なんか、冷たくて痛いだけって感じが…。
＿＿キンタロス？」
何度呼びかけても答えないキンタロス
Aも不思議に思い覗き込むと、突然良太郎の首がカクッと前に落ちた
何度もカクンカクンと前後に首が動く様子から、どうやら船を漕いでいるようだ
「え…うそ、キンさん？まさかこの状態で寝てるんですか？」
「え…？」
まさかの状況にAも力が抜けて肩を落とす
するとその横を大きめな流木が流れていくのが目に入った
「…あ！キンさん！流木が流れて…っ！良太郎くん危ない！！」
「ちょっと！？キンタロス！起きてよ！ねぇ！」
Aが外から、良太郎が中からキンタロスに叫ぶが一向に起きる気配がしない
その間にも流木はどんどん近づいてくる
＿＿と、そこにハナが何故かボールを持って現れた
ハナは持っていたボールを渾身の力を込めて、キンタロスに向けて蹴りつけた
「バカグマ！起きなさい！」
「キンさん！！」
間一髪
ボールによって起こされたキンタロスは、落ちてきた流木を片手で跳ね除ける事に成功したのである
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茉南(プロフ) - はくさん» いつも読んでいただきありがとうございます(^^)ドキドキしてもらえるなんて…その言葉がすごく嬉しいです！これからの展開を書くのが私自身もとても楽しみなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年1月23日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
はく - 初めまして！いつも読ませてもらってます！とても面白くて毎回毎回ドキドキしながらどんな展開になるんだろう？と思いながら読ませてもらってます！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月22日 22時) (レス) id: 4d0b20ffc1 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 夢見る雀さん» いつも読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるのが励みになります！これからもよろしくおねがいします(^^) (2020年1月20日 11時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - ちょっと遅れましたが、続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月20日 1時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2020年1月14日 1時
