ゼロノスカード3 ページ14
「おい、A？どうした？」
立ち竦んだまま動かないAに、モモタロスはもう一度声をかける
するとハッと我に返ったようにAが体を震わせモモタロスに応じる
「すみません。少しボーッとしてました。
行きましょうモモさん！！」
一瞬、影が見えたように感じたがAの瞳は強い光を宿している
モモタロスはフ、と口角を上げて笑うとクシャクシャとAの頭を撫でた
顔を見合わせお互いに頷き、モモタロスは顔の絆創膏を剥がすと2人で病室を飛び出した
「邪魔だ！おばちゃん！」
「ごめんなさい！今急いでるんで！」
看護師にぶつかってそのまま廊下を走っていくモモタロスと、その後ろを謝りながら走るA
病院を出ると、その走る速度は院内よりグンと増す
向かうはイマジン
そして侑斗の変身を防ぐために＿＿
デネブを憑依させた侑斗は、イマジン藤代に追い詰められていた
変身しない分、やはり生身の体で戦うには分が悪い
体力も必要以上に消耗するし、何より勝機がない
イマジンの放った攻撃に、デネブが憑依を解き侑斗を庇う
「侑斗！早く愛理さんを！」
頷き走り出す侑斗の前にもう一体のイマジンが立ち塞がる
不気味に笑いながら、挑発するかのように叫んだ
「ひゃははっ、ゼロノスだ！やっちゃうよ！変身しちゃう？しちゃえってば。
変身！変身！変身！最期のカード使ってしまえ！！」
「くっ…！」
できれば使いたくない、だけどこのままだとこの状況を打破できない
侑斗は最期の一枚を手に思い悩む
「……侑斗！！使っちゃダメです！」
＿＿ガウンガウンガウン！！
「ぐぁっ！」
「なっ…！？」
銃声と聞き慣れた声、そしてバイク音
バイクに乗ったモモタロス、そしてその後ろに立ち小銃を構えたAが飛び込んできたのだ
バイクを降り、2人は侑斗に駆け寄る
「野上！A！」
「そんなもんさっさとしまって、姉ちゃんのほう行けってよ！良太郎が！」
「ここはいいから、早く愛理さんの所へ！」
2人の言葉に侑斗は頷き、愛理の元へと走り出す
「…おい！忘れモンだ！」
「えっ…！？」
「！！」
侑斗はモモタロスの声に振り向くと、“投げられたモノ”を反射的に受け止める
モモタロス以外の、そこにいた誰もが驚き目を見開く
“投げられたモノ”、それは
「ちょっ、ちょっとモモさん！？なんで投げるんですか！！」
「わっ！お前暴れるなっての！」
侑斗の腕の中で暴れるAだった
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茉南(プロフ) - はくさん» いつも読んでいただきありがとうございます(^^)ドキドキしてもらえるなんて…その言葉がすごく嬉しいです！これからの展開を書くのが私自身もとても楽しみなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年1月23日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
はく - 初めまして！いつも読ませてもらってます！とても面白くて毎回毎回ドキドキしながらどんな展開になるんだろう？と思いながら読ませてもらってます！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月22日 22時) (レス) id: 4d0b20ffc1 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 夢見る雀さん» いつも読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるのが励みになります！これからもよろしくおねがいします(^^) (2020年1月20日 11時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - ちょっと遅れましたが、続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月20日 1時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2020年1月14日 1時
