始まりの物語はここに8 ページ40
古(いにしえ)の
昔話
御伽噺
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伝承
神話
今より“過去”の話はそうやって受け継がれてきた
そうやって聞いてきた話、それらはやはりどこか他人事で現実味が無かった
それが、どうだ
今はこんなにも身近に感じてしまう
それと同時に＿＿…
「＿＿A！」
呼ばれた声にハッと我に返る
目の前には眉間に皺を寄せた侑斗が、その後ろには心配そうに自分を見てる食堂車メンバーがいた
「一度…ここで止めるか？コイツもそれでも構わないってよ。一度にこんだけ真実が分かったんだ、無理もねぇ」
「あ…」
“カミサマ”に目線を向ければ、穏やかな笑みで小さく頷かれる
皆がそんな話をしていたのにも気付かないほど、自分はぼんやりとしてしまっていたようだ
彼らの気遣いが嬉しかった
でも、
「……ううん、大丈夫。“カミサマ”、続き…聞かせて」
「でもA」
「コウがまたいつ襲ってくるかも分かんないし…先延ばしにしないで、真実はちゃんと知っておかなきゃ。私なら大丈夫。皆が、一緒にいるから」
そう言葉にすれば、侑斗や良太郎、食堂車メンバーは驚いたように目を丸くする
次の瞬間には、ハナがするりと横にやってきてAの腕に自身の腕を絡み付かせながら腰を下ろした
「ハナさん…？」
「さ！いつでも準備はいいわよ“カミサマ”！Aを支えるのは私に任せておきなさい！」
ふん！と鼻息荒いハナにAは呆気に取られる
次いでハナの行動の真意に気付くと堪えきれない笑みが溢れた
そんなハナとAのやり取りを見た“カミサマ”もまた、可笑しそうに笑う
「ははっ！Aへのフォローは手厚そうだ。…本当、Aの身近にいる人間が君達で良かったと心から思うよ。
＿＿じゃあ、話を進めようか。先ほど、“有事の際には手を貸す”って言ったね？この言葉に間違いはないんだが…全てにおいて、手を差し伸べるワケじゃない。何もせず見守る場合と、“見守るしかできない”事がある」
「え…それ、どういう…？」
「俺達は地上に降り立つ際、人間とほぼ同じになる。つまり…なんの力も持たない。人間の生活により溶け込めるようにね。周りの人間にも、俺が“神”であるとは気付かれない。
…否、“気付かれないハズ”だったんだ」
ぐ、と“カミサマ”の眉間に皺が寄る
その表情は“苦痛”そのもの
未だなおその当時に囚われているかのようで、えも言えぬ雰囲気にA達は思わず口を噤んでしまった
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
