始まりの物語はここに6 ページ38
ある日を境に錆び付いて動かなくなった歯車
ガチガチに固まってしまっていたその歯車は、いつしか悲鳴をあげるようになった
それに油を差し、錆を落とし、ゆっくりと動かせるようになるまでに、どれだけの時間を有しただろう
その歯車は＿＿…
「＿＿成り代わり……？」
ポツリと呟いたのは誰の声か
ゴクリと喉を鳴らしたのは誰か
そんな簡単な事ですら認識できない
話の規模が大きすぎて、許容範囲を超えてしまったようだ
「ちょ、ちょっと待て…。ちょっと待てよ？おい、神様なんてーモンは…そんな簡単に誰かがなれるモンなのか？俺が思ってたンと違うぞ」
「人間が…神に、なる？そんな馬鹿げた話が…」
「…でも、あのコウの力は」
その場の誰もが動揺する
そもそも“神”という存在自体が不確定であるわりに、絶対的な力をもつモノとして崇め恐れられている
そんな雲の上のような存在に“成り代わる”とは＿＿
「…神、という存在は…1人ではないんだ。日本の“八百万の神”というように、世の中に存在する全てに神がいる。その神々、全員が同じように同じ力を有している」
「え…じゃあ実際問題、世界は神様だらけってことじゃない！」
「ま、そういう事だ。つーか、神ひとりに対して世界全てを把握しろって方が無理だろ」
「まぁ…言われてしまえばそんな気がしなくはないけど…。そんな『神様事情』知りたくなかったなぁ」
最初の頃よりだいぶ話し方が砕けてきた“カミサマ”
信頼を寄せているのか、はたまた元々の性格ゆえか
どちらとも取れない状況にAは困惑するも、“カミサマ”の説明は進んでいく
「どの神も、破壊する力、創造する力、治癒、移動能力がある。…ま、お前達人間が言う“神様”の力ってヤツだな。で、その力だが…ひとりひとり、少しだけ特出したモノがある。
＿＿俺の場合は、“時間”だ。
俺は“時間”に関与できる。時を止めたり戻したり…過去や未来に行く事も可能だ。この力は、他の神にはないモノ。
そして、A。
お前が持つ、“時空を飛べる力”と“具現化する力”。その２つは紛れもなく、神のみが持つことを許されている力だ。
“時空を飛べる力”、すなわち時間を越える力。
その力は、俺の物だ」
ゴクリと喉を鳴らしたのは誰だったか
レベルが違う
次元が違う
“ヒト”が踏み込んでいい領域を超えている
自分の意思ではないとは言え
誰よりも“神の領域”に足を踏み入れていたのは
紛れもなく、自分だった
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
